株価指数先物【寄り前】 短期的な値幅取り狙いのトレードが中心(訂正)
大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 32290 ±0 (±0.00%)
TOPIX先物 2290.0 ±0 (±0.00%)
シカゴ日経平均先物 32310 +20
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
8日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、USバンコープ<USB>など主要6行について格下げ方向で見直すと発表。また、M&Tバンク<MTB>など中小の米銀10行を格下げした。格付け引き下げや格下げ方向の対象になっていないゴールドマン・サックス・グループ<GS>やJPモルガン・チェース<JPM>へも売りが波及するなど、金融セクターを中心に弱い相場展開となった。ただし、NYダウは一時3万5000ドル割れ目前まで下げたものの、長期金利が低下したことで押し目買いも見られ、終盤にかけて下げ幅を縮めた。S&P500業種別指数は医薬品・バイオテクノロジー、公益事業、エネルギーが下落した一方で、半導体・同製造装置、ヘルスケア機器・サービス、保険が下落。
シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比20円高の3万2310円だった。日経225先物(9月限)は日中比10円安の3万2280円で始まり、その後はショート優位の流れのなか、米国市場の取引開始後には一時3万2090円まで売られた。売り一巡後はショートカバーにより下落幅を縮めており、終盤にかけて3万2320円とプラスに転じる場面も見られた。ただし、リバウンド基調は強まらず、日中比変わらずの3万2290円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まることになりそうだ。TOPIX先物も日中比変わらずで終えており、米銀の格付け引き下げによる過度な影響は限られそうだ。日経225先物は一時3万2090円まで売られ、ボリンジャーバンドの-1σ(3万2170円)を下回る場面も見られたが、終値では上回っており、-1σ水準での底堅さが意識されそうである。
また、先夕決算を発表したソフトバンクグループ<9984> [東証P]は、PTS(私設取引システム)で3%ほど下落していたが、ADR(米国預託証券)では1.6%ほどの下落と下げ幅を縮めている。前日の日中取引の上昇分を帳消しにする程度の下げであれば、センチメントを大きく悪化させることはなさそうだ。しかし、米半導体株が弱い値動きだったこともあり、相対的にはTOPIX型優位になりそうだ。
8月限の先物・オプション特別清算指数算出(SQ)を控えているほか、決算発表がピークを迎えるため、様子見姿勢が強まりやすい。短期的な値幅取り狙いのトレードが中心となるなか、狭いレンジでの推移が続くことになろう。そのため、オプション権利行使価格の3万2250円を中心に3万2000円~3万2500円のレンジを想定する。
VIX指数は15.99(前日は15.77)に上昇した。一時18.14まで切り上がる場面もあり、200日移動平均線が位置する18.92に接近した。その後は上げ幅を縮めたものの、75日線が支持線として意識されてきているため、市場心理を神経質にさせるだろう。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.10倍に低下した。終値で200日線を下回ってきたなか、ヘッジ対応の流れでNTショートが入りやすくなりそうだ。
株探ニュース