株価指数先物【寄り前】 NTショートでのスプレッド狙いの動き

市況
2023年8月10日 7時47分

大阪9月限ナイトセッション

日経225先物 32170 -50 (-0.15%)

TOPIX先物 2279.0 -5.0 (-0.21%) 

シカゴ日経平均先物 32120 -100

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

9日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。イタリア政府が銀行の超過利潤に課す新税の一部を撤回したこと受けて欧州市場が上昇し、この流れから買い先行で始まった。しかし、7月の米消費者物価指数(CPI)の発表を10日に控えるなか、警戒感からほどなくして下落に転じた。また、バイデン米大統領は先端半導体やAI分野の一部の中国企業への米国の投資を規制する大統領令に署名したと報じられ、エヌビディア<NVDA>が5%近く下落するなどハイテク株の重荷となった。S&P500業種別指数はエネルギー、電気通信サービス、商業サービス・用品が上昇した一方で、半導体・同製造装置、自動車・同部品、銀行が下落。

シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比100円安の3万2120円だった。日経225先物(9月限)は日中比60円高の3万2280円で始まり、3万2340円まで買われた。その後は軟化し、米国市場の取引開始後に一時3万2050円まで下落幅を広げた。売り一巡後はショートカバーから3万2250円とプラスに転じる場面も見られたが、終盤にかけて売り直され、3万2170円でナイトセッションの取引を終えた。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになりそうだ。バイデン米大統領が対中規制で大統領令に署名したことについては、足もとで警戒されていたこともあり、過剰な反応は限られると考えられる。ただし、アク抜けからの半導体株を買い戻す流れは期待しづらく、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型の重荷となりそうだ。

また、8月限の先物・オプション特別清算指数算出(SQ)通過後は需給面で軽くなるほか、決算発表がピークを通過したことによる手掛けやすさはあるが、3連休に入ることで積極的にはポジションを傾けづらいだろう。米CPIや11日の米卸売物価指数(PPI)の結果を受けた米国市場の動向を見極めたいところでもあり、スキャルピング中心の短期的な取引にとどまりそうである。

VIX指数は15.96(前日は15.99)と小幅に低下した。小動きではあったが、75日移動平均線が支持線として機能していることもあり、同線を明確に下回ってくる動きをみせるまでは慎重姿勢は継続。そのため、日経225先物はボリンジャーバンドの-1σ水準での推移が継続するとみられ、オプション権利行使価格の3万2000円から3万2500円とのレンジを想定する。

昨日のNT倍率は先物中心限月で14.10倍だった。200日線を挟んだ推移を継続しているものの、同線が抵抗線として意識されてきている。ホンダ<7267> [東証P]など自動車株の良好な決算や中国のインバウンド期待からTOPIX型優位の展開が見込まれるなか、ハイテク株の弱さが目立つようだと、NTショートでのスプレッド狙いの動きが入りやすいだろう。

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