ユーロ週間見通し:下げ渋りか、域内の減速懸念一服も円売りが下支え

通貨
2023年8月12日 14時33分

■もみ合い、米国金利の先高観を背景にユーロ買い縮小

今週のユーロ・ドルはもみ合い。イタリア政府の銀行追加課税案の承認を受けて欧州株が下落し、リスク回避的なユーロ売りが優勢となった。イタリアの銀行追加課税案の一部緩和を受けてユーロ売りは一服したが、米国金利の先高観は後退せず、1.1065ドルまで買われたものの、1.09ドル台半ばまで下げており、1.10ドル近辺で上げ渋る状態が続いた。取引レンジ:1.0929ドル-1.1065ドル。

「下げ渋りか、ドル・円の失速が下支え要因に

来週のユーロ・ドルは下げ渋りか。欧州中央銀行(ECB)の金融引き締め長期化への期待は一服。また、足元で発表されたユーロ圏の低調な経済指標でユーロ買いは後退しそうだ。一方、米インフレ指標が再上昇すれば連邦準備制度理事会(FRB)による追加利上げへの思惑からドル買いに振れやすい。ただ、ドル・円が円高方向に振れた場合、ユーロ・ドルを支える可能性がある。

予想レンジ:1.0800ドル-1.1100ドル

■強含み、イタリア政府が銀行追加課税案の一部緩和を発表

今週のユーロ・円は強含み。中国の7月輸出入額の大幅減少、イタリア政府の銀行追加課税案の承認、米国の中小銀行の格下げを受けた株安でユーロ売り・円買いが優勢となったが、イタリア政府が銀行追加課税案の一部緩和を発表したこと、米ドル買い・円売りが拡大したことから、ユーロ買い・円売りが再燃した。取引レンジ:155円81銭-159円22銭。

■下げ渋りか、域内の減速懸念一服も円売りが下支え

来週のユーロ・円は下げ渋りか。欧州中央銀行(ECB)による追加利上げへの期待は後退し、ユーロ売りに振れやすい。域内経済の低調な継続指標で不透明感が広がれば、ユーロ売りの支援材料に。一方、日本銀行は緩和政策を大幅に修正するには時間がかかるとの見方は変わらず、リスク回避の円買いは縮小しよう。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント

・16日:4-6月域内総生産改定値(速報値:前年比+0.6%)

予想レンジ:157円00銭-160円50銭

《FA》

提供:フィスコ

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