NY株式:米国株式市場は上昇、ハイテクに買い戻し
ダウ平均は26.23ドル高の35,307.63ドル、ナスダックは143.48ポイント高の13,788.33で取引を終了した。
根強い利上げ終了期待で買い優勢となった。中国住宅市場を巡る混乱が世界経済の成長リスクになるとの投資家心理の悪化や、長期金利の上昇が重しとなったが、今週予定されている主要小売り企業の決算発表を控え、下値は限定的だった。ハイテクは一部エコノミストによる来年の利下げ予想に加え、ニューヨーク連銀の7月消費者調査でインフレ期待が大幅に低下し、金利先高観が緩和したため買い戻しが強まり終日堅調に推移した。ダウ平均も終盤にかけてプラス圏を回復し終了。セクター別では半導体・同製造装置が上昇した一方で、銀行や自動車・自動車部品が下落した。
鉄鋼会社のユナイテッド・ステイツ・スチール(X)は同業のクリーブランド・クリフス(CLF)から提示された買収案を「理にかなわない」と拒否し、戦略的選択肢の検討を正式に開始したことを明らかにし上昇。オンライン決済のペイパル(PYPL)は現シュルマン最高経営責任者(CEO)に替わり9月27日付けで次期CEOとしてインテュイットでクイックブックス事業の責任者を務めたアレックス・クリス氏を起用すると発表し、買われた。
一方、電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)は中国の自動車価格の値下げを発表し、収益減が警戒され、下落。電気・燃料電池トラックメーカーのニコラ(NKLA)はバッテリー火災が複数起きた事象を受けてリコールや販売の一時停止を発表し、大幅下落した。
投資家の恐怖心理を示すVIX指数は14.77まで低下した。
(Horiko Capital Management LLC)
《YN》