14日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場は上昇、ハイテクに買い戻し

市況
2023年8月15日 7時50分

■NY株式:米国株式市場は上昇、ハイテクに買い戻し

ダウ平均は26.23ドル高の35,307.63ドル、ナスダックは143.48ポイント高の13,788.33で取引を終了した。

根強い利上げ終了期待で買い優勢となった。中国住宅市場を巡る混乱が世界経済の成長リスクになるとの投資家心理の悪化や、長期金利の上昇が重しとなったが、今週予定されている主要小売り企業の決算発表を控え、下値は限定的だった。ハイテクは一部エコノミストによる来年の利下げ予想に加え、ニューヨーク連銀の7月消費者調査でインフレ期待が大幅に低下し、金利先高観が緩和したため買い戻しが強まり終日堅調に推移した。ダウ平均も終盤にかけてプラス圏を回復し終了。セクター別では半導体・同製造装置が上昇した一方で、銀行や自動車・自動車部品が下落した。

鉄鋼会社のユナイテッド・ステイツ・スチール(X)は同業のクリーブランド・クリフス(CLF)から提示された買収案を「理にかなわない」と拒否し、戦略的選択肢の検討を正式に開始したことを明らかにし上昇。オンライン決済のペイパル(PYPL)は現シュルマン最高経営責任者(CEO)に替わり9月27日付けで次期CEOとしてインテュイットでクイックブックス事業の責任者を務めたアレックス・クリス氏を起用すると発表し、買われた。

一方、電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)は中国の自動車価格の値下げを発表し、収益減が警戒され、下落。電気・燃料電池トラックメーカーのニコラ(NKLA)はバッテリー火災が複数起きた事象を受けてリコールや販売の一時停止を発表し、大幅下落した。

投資家の恐怖心理を示すVIX指数は14.77まで低下した。

(Horiko Capital Management LLC)

■NY為替:ドル・円は一時145円58銭、米長期金利上昇でドル買い強まる

14日のニューヨーク外為市場でドル・円は、145円07銭から145円58銭まで上昇し145円53銭で引けた。米長期金利の上昇に伴いドル買いが強まった。その後、NY連銀の7月消費者調査でインフレ期待の低下が明らかになり金利が伸び悩むと、ドル買いも後退した。

ユーロ・ドルは、1.0940ドルから1.0875ドルまで下落し、1.0905ドルで引けた。ユーロ・円は、158円26銭まで下落後、158円80銭まで戻した。中国の住宅市場混乱深刻化を警戒し一時リスク回避の円買いが強まった。ポンド・ドルは、1.2617ドルまで下落後、1.2707ドルまで上昇。ドル・スイスは、0.8828フランへ上昇後、0.8763フランまで下落した。

■NY原油:反落で82.51ドル、ドル高を意識した売りが増える

NY原油先物9月限は反落(NYMEX原油9月限終値:82.51 ↓0.68)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は、前営業日比-0.68ドルの82.51ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは81.76ドル-83.20ドル。米国市場の序盤に81.76ドルまで下げた後、83.20ドルまで戻したが、ドル高を意識した売りが増えたことで上げ渋り、通常取引終了後の時間外取引では主に82ドル台で推移。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 30.93ドル -0.36ドル(-1.15%)

モルガン・スタンレー(MS) 87.33ドル -0.37ドル(-0.42%)

ゴールドマン・サックス(GS)337.74ドル -2.99ドル(-0.88%)

インテル(INTC) 35.68ドル +0.79ドル(+2.26%)

アップル(AAPL) 179.46ドル +1.67ドル(+0.94%)

アルファベット(GOOG) 131.83ドル +1.66ドル(+1.28%)

メタ(META) 306.19ドル +4.55ドル(+1.51%)

キャタピラー(CAT) 284.54ドル -0.68ドル(-0.24%)

アルコア(AA) 31.73ドル -0.23ドル(-0.72%)

ウォルマート(WMT) 160.00ドル -1.20ドル(-0.74%)

《ST》

提供:フィスコ

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