話題株ピックアップ【夕刊】(1):ギフティ、さくらネット、住友林
■INFORICH <9338> 3,305円 +235 円 (+7.7%) 本日終値
INFORICH<9338>が急伸し上場来高値を連日で更新した。この日、電気自動車(EV)ユーザー向けサービスの開発などを進めるプラゴ(東京都品川区)との協業を開始したと発表。これを手掛かり視した買いが集まったようだ。インフォRが運営するシェアリングエコノミープラットフォームアプリ「ShareSPOT」や、モバイルバッテリーシェアリングアプリ「ChargeSPOT」と、プラゴのアプリ「Myプラゴ」を連携し、新たなサービスを提供する。ユーザーはEV充電ステーションの検索や予約、オンライン決済などを一つのアプリで行うことが可能になるという。
■ギフティ <4449> 1,798円 +125 円 (+7.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位
ギフティ<4449>が3連騰。大和証券が15日付で同社の投資判断を「2」から「1」としたことが好材料視されたようだ。なお、目標株価は3100円を据え置いている。14日に発表した23年12月期上期営業利益は10億900万円(前年同期比3.8倍)で、同証券によると全国旅行支援関連の一巡を除けば第2四半期売上高は前四半期を上回り、営業利益は先行投資負担があるものの前年同期比で大幅増益を確保したという。自治体での利用の裾野の広がりなど、今後の業績モメンタムの強まりが期待される内容だったと評価しており、23年12月期通期の営業利益予想を9億1000万円から12億2000万円(会社予想8億1300万円)へ、24年12月期同利益予想を15億9000万円から19億9000万円へそれぞれ引き上げた。
■さくらインターネット <3778> 1,018円 +45 円 (+4.6%) 本日終値
さくらインターネット<3778>が3日続伸。きょう付の日本経済新聞朝刊で「行政のデジタル化を支えるクラウドで、欧州を中心に外資依存から脱却を図る動きが広がっている」と報じられ、なかで日本についても「政府は大規模なクラウドの運営に国内企業を関与させ、ノウハウの蓄積を後押しする」と紹介されている。国内企業の候補として、NEC<6701>や富士通<6702>、インターネットイニシアティブ<3774>と並んで同社の名前も挙げられており、これが好材料視されたようだ。
■住友林業 <1911> 4,189円 +175 円 (+4.4%) 本日終値
住友林業<1911>は全般地合い悪のなか大幅続伸で年初来高値を更新。同社は木造建築の大手住宅メーカーで、米国での展開を主力としている。日本時間今晩9時半に7月の米住宅着工件数が発表されるが、市場では「6月の住宅着工は低調だったが、7月は前月比で1%程度改善している公算が大きい。それを先回りした買いが入っているのではないか。また、直近、バフェット氏が率いるバークシャー・ハザウェイが米国の住宅建設3社に投資したことが報じられたことが同社株を刺激している可能性もある」(中堅証券アナリスト)と指摘されていた。株式需給面では信用取組が売り長状態にあり、日証金では逆日歩がついていることも株価に浮揚力を与えている。
■パーク24 <4666> 2,138円 +89 円 (+4.3%) 本日終値
パーク24<4666>が反発。15日の取引終了後に7月の月次速報を発表した。国内の駐車場事業で、タイムズパーキングの売上高は前年同月比6.7%増となった。伸び率は6月の6.1%を上回り、業況を評価した買いを集めたようだ。タイムズパーキングの売上総利益率は同2.1ポイント上昇した。また、モビリティ事業における7月のタイムズカーの1台当たり利用料は前年同月比で改善。タイムズカーの会員数は前月比で4万4000人増の228万9000人となった。海外の駐車場事業も稼働は堅調に推移しているとした。
■古野電気 <6814> 1,320円 +38 円 (+3.0%) 本日終値
古野電気<6814>が高い。同社はきょう、自社が開発した建設現場向けWi-Fiシステム「ウェーブガイドLAN」と地下現場向けWi-Fiシステム「ジョインフルLAN」が、国土交通省が運営する新技術情報提供システム「NETIS」に登録されたと発表。これによる利用拡大などが期待されているようだ。NETISとは、民間企業などによって開発された新技術に係る情報共有及び提供するためのデータベース。同社が提供する土木現場向けWi-Fiシステム「ホップワイドLAN」も今年2月に登録されており、今後は国や地方自治体が発注元となる公共工事において、これら3種のWi-Fiシステムを採用することで、工事成績評定や総合評価落札方式での加点対象になるという。
■エムアップ <3661> 1,399円 +37 円 (+2.7%) 本日終値
エムアップホールディングス<3661>は続伸。15日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を10万株(発行済み株数の0.27%)、または1億5000万円としており、取得期間は8月16日から8月31日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を可能とするほか、株主還元の拡充や資本効率の向上を図ることが目的としている。
■H2Oリテイ <8242> 1,761円 +29 円 (+1.7%) 本日終値
エイチ・ツー・オー リテイリング<8242>が6連騰。2018年12月以来、およそ4年8カ月ぶりの高値水準で推移する。15日の取引終了後に7月度の営業概況を発表した。連結売上高は前年同月比8.8%増と増収基調を継続しており、買い安心感をもたらしたようだ。百貨店事業の売上高は同15.0%増、食品事業は同3.5%増となった。阪急阪神百貨店の阪急本店と阪神梅田本店はともに2ケタ増で、支店では神戸阪急や博多阪急の伸びが目立った。イズミヤ・阪急オアシスと関西スーパーマーケットの既存店も増収となった。
■クラレ <3405> 1,496円 +24.5 円 (+1.7%) 本日終値
クラレ<3405>が堅調。SBI証券が15日、クラレの目標株価を1600円から1700円に引き上げた。投資判断は「中立」を据え置く。同証券によるクラレの業績予想に変更はないものの、エチレン・ビニルアルコール共重合体(EVOH)樹脂「エバール」の生産能力拡大については、中期的な収益拡大に寄与すると指摘する。半面、セグメントごとのPER(株価収益率)を修正し、ビニルアセテートを9.9倍(従来9.4倍)、機能材料を9.2倍(同8.8倍)などに見直した。
■東映アニメーション <4816> 12,400円 +120 円 (+1.0%) 本日終値
東映アニメーション<4816>が続伸。岩井コスモ証券は15日、同社株の投資判断を「B+」から「A」に引き上げた。目標株価は1万5000円を継続した。第1四半期(4~6月)の連結営業利益は前年同期比49.0%減の20億9500万円と大幅減益となった。映画「聖闘士星矢 The Beginning」の想定外の不調などが響いた。ただ、会社計画の修正はしておらず、10月に「ONE PIECE FILM RED」が再上映される見込みであることなどを考慮すると計画の達成及び上振れが期待できる状況と指摘。同証券では24年3月期の同利益は会社計画の175億円(前期比39.0%減)に対して195億円を予想している。特に、日本のアニメ・マンガ文化が海外に浸透し開拓しやすくなっており、海外市場の取り込みによる成長に期待できる点を評価している。
株探ニュース