株価指数先物【寄り前】 戻り待ちのショートが入りやすい
大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 31670 -60 (-0.18%)
TOPIX先物 2256.0 -1.0 (-0.04%)
シカゴ日経平均先物 31690 -40
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
16日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。中国の景気悪化懸念が強まるなか、売りが先行して始まった。その後、予想を上回る決算を発表したディスカウントストアのターゲット<TGT>が買われ、ホーム・デポ<HD>など他の消費関連株の一角に買いが波及し、NYダウはプラスに転じる場面も見られた。
しかし、米連邦準備理事会(FRB)が公表した7月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨で、インフレ次第で追加利上げの可能性があることが明らかになり、金融政策の追加引き締めへの警戒が重荷となった。また、7月の米住宅着工件数が増加したほか、7月の米鉱工業生産指数で製造業の生産指数が3カ月ぶりに上昇したが、現在の地合いでは金利上昇につながると受け止められた。S&P500業種別指数は保険、公益事業、食品・生活必需品小売が上昇した一方で、自動車・同部品、半導体・同製造装置、メディアが下落。
シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比40円安の3万1690円だった。日経225先物 (9月限)は日中比70円高の3万1800円で始まり、3万1910円まで買い戻す動きが見られた。買い一巡後は75日移動平均線(3万1880円)水準での攻防が続くなか、3万1740円~3万1850円辺りでの保ち合いを継続。終盤にかけてレンジを下放れて一時3万1620円まで売られ、3万1670円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになりそうだ。ナイトセッションの開始直後は75日線での攻防となったが、結局は同線に上値を抑えられる格好であり、戻り待ちのショートが入りやすいだろう。ボリンジャーバンドの-2σは3万1630円辺りに下がってきており、バンドの低下に沿った形での調整が続くようだと、底入れは見極めづらくなりそうだ。
-2σ水準から積極的にショートを仕掛けてくる動きは限られるものの、売り一巡後のリバウンドで戻りの鈍さが意識されるようだと、短期的なショートが優勢になろう。また、中国景気への懸念が強まっていることから、上海総合や香港ハンセン指数の動向にも投資家の関心が集まるなか、弱い基調が続くようだとショートが集中しやすい。一方で、反発をみせてくるようであれば、75日線水準を狙ったロングも想定しておきたい。
VIX指数は16.78(前日は16.46)に上昇した。直近のレンジ推移であるため、過度なリスク後退にはつながらないと考えられるが、13週線を支持線とした形状から上値抵抗線として意識される26週線(16.95)を捉えてきている。同線を明確に上放れてくると、トレンド転換との見方により慎重姿勢に向かわせそうだ。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.05倍に低下した。下向きのトレンドが継続しており、一時14.01倍まで下げる場面が見られた。14.00倍を割り込んでくると、いったんはNTショートを巻き戻す動きも入りやすいだろう。ただし、下向きのトレンドのなか、5月10日に付けた13.91倍が射程に入っているため、NTショートでのスプレッド狙いが優勢だろう。
株探ニュース