NY株式:米国株式市場は続落、金利上昇を警戒した売り続く
ダウ平均は290.91ドル安の34,474.83ドル、ナスダックは157.69ポイント安の13,316.93で取引を終了した。
中国株式市場の反発で安心感から買われ、寄り付き後、上昇。ただ、製造業や雇用関連指標が強く30年債利回りが10年ぶりの高水準に達するなど、金利の上昇を警戒し売りが次第に強まった。ハイテクも弱く、終盤にかけて株式相場は下げ幅を拡大した。セクター別ではエネルギーが上昇した一方で、耐久消費財・アパレルが下落した。
ネットワーク機器メーカーのシスコシステムズ(CSCO)は四半期決算で調整後の1株利益が予想を上回ったことやアナリストの目標株価引上げを受けて上昇。コーチなどのブランドを運営するタぺストリー(TPR)は四半期決算で粗利益が予想を上回り上昇した。ディスカウント小売りのウォルマート(WMT)は第2四半期決算で食料品やオンラインの売り上げが強く、調整後の1株利益が予想を上回ったほか、見通しも引き上げたが、同時に消費動向に警戒感を示したことが嫌気され売られた。
ドラッグストアチェーンのCVSヘルス(CVS)はカリフォルニア州で最大級の健康保険会社ブルー・シールドがコスト削減を目指し同社を主要な薬局とする契約を撤回する可能性を示唆したことが嫌気され大幅安。ハワイ州で電気公益事業などを手掛けるハワイアン・エレクトリック(HE)はマウイ島で発生した山火事を巡る責任問題で財務的な圧力増が警戒されたほか、格付けが投資不適格級に引き下げられたことを嫌気した売りも継続し、大幅に下落した。
取引終了後に発表された半導体関連企業のアプライド・マテリアルズ(AMAT)の決算は調整後の1株利益が予想を上回ったほか、見通しも強く、時間外取引で買われている。廉価アパレルのロス・ストアーズ(ROST)も今期決算内容や見通しが予想を上回ったため大幅高となっている。
(Horiko Capital Management LLC)
《YN》