株価指数先物【寄り前】 日中はハンセン指数にらみの展開
大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 31490 +20 (+0.06%)
TOPIX先物 2238.0 +1.0 (+0.04%)
シカゴ日経平均先物 31460 -10
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
18日の米国市場は、NYダウが上昇した一方で、 S&P500、[[stock/0802/chart|ナスダック]は下落。中国不動産大手の中国恒大集団が米国で破産法適用を申請し、中国経済の先行き不安が投資家心理を冷ます格好となり、売りが先行して始まった。米長期金利は低下したものの、依然として高水準で推移しており、ハイテク株などの重荷となった。その後、ウォルマート<WMT>など消費関連株の一角が買い戻されて相場を下支えするなか、NYダウは小幅ながらプラスに転じた。S&P500業種別指数はエネルギー、食品・生活必需品小売、運輸が上昇した半面、自動車・同部品、メディア、各種金融が下落。
シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比10円安の3万1460円だった。日経225先物(9月限)は日中比70円安の3万1400円で始まり、その後も下落幅を広げ、米国市場の取引開始後には3万1270円まで売られた。ただし、売り一巡後はショートカバーが優勢となり、終盤にかけて上昇に転じ、一時3万1530円まで買われた。引け間際に上げ幅を縮めたものの、3万1490円とプラス圏をキープしてナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションでボリンジャーバンドの-2σ(3万1430円)を挟んで推移しており、テクニカル面では売られ過ぎとなるものの、ショートカバーを誘う格好でのロングは強まりづらい需給状況であろう。
日中は中国市場の動向に連動しやすく、香港ハンセン指数にらみの展開になりそうだ。先週末のハンセン指数は小動きで始まったが、その後は軟化しており、結局は2%を超える下落で前日に付けた年初来安値に接近していた。同指数が安値を更新してくる局面では、日経225先物へも短期的にショートを仕掛けてくる動きが強まる可能性は高そうだ。
今週は8月24日から26日にかけて、米ワイオミング州で経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」が開催され、世界経済や金融政策を巡って議論が交わされる。昨年はパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を受けて大きく下落したこともあり、短期的な売買が中心になりやすいと考えられる。そのため、積極的にポジションを傾けてくるトレードは考えづらく、持ち高調整に伴うリバランスが中心になりそうだ。
レンジとしてはオプション権利行使価格の3万1500円を中心に上下の権利行使価格である3万1250円から3万1750円辺りを想定。ハンセン指数が弱い動きを見せてくる局面では下にブレイクして-3σに接近する格好から、権利行使価格の3万1125円辺りが意識されてくることになろう。
VIX指数は17.30(前日は17.89)に低下した。ただし、一時18.88まで切り上がり、18.55辺りに位置する200日移動平均線を上放れる場面が見られた。同線を明確に上放れると3月の30.81辺りに向けたバイアスが強まる可能性もあり、投資家心理を神経質にさせてきそうだ。
なお、先週末のNT倍率は先物中心限月で14.11倍辺りに位置する200日線を下回り、一時13.99倍と節目の14.00倍を下回る場面もみられた。その後は利益確定に伴うNTショートの巻き戻しに向かい、14.06倍で終えていた。方向性としては5月半ばに付けた13.91倍が意識されやすいが、今週は23日にエヌビディア<NVDA>の決算発表が予定されていることもあり、トレンド転換をみせてくるかが注目されよう。
株探ニュース