ジャクソンホール会合を控えこう着感強まる/オープニングコメント
21日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開のなか、底堅さを見極める相場展開になりそうだ。18日の米国市場はNYダウが25ドル高、ナスダックは26ポイント安だった。主要経済指標や中銀関係者の発言もなく動意乏しいなか、次週開催されるジャクソンホール会合を控えた調整や2兆ドル相当のオプション満期到来に関連したテクニカルな動きとなった。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比10円安の31460円。円相場は1ドル145円20銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時31270円まで売られた後は買い戻され、小幅ながらプラス圏で終えていた。先週は週半ば以降の31300円を下回る場面が見られていたが、ボリンジャーバンドの-2σを下回る場面では売られ過ぎが意識される格好だった。バンドは下向きで推移していることから明確な底入れは確認しづらいものの、-2σ割れでは押し目狙いのスタンスに向かわせよう。
また、今週はジャクソンホール会合を控えていることもあり、積極的な売買は手控えられやすいと考えられる。リバウンド機運は高まりにくいものの、下を売り込む流れも限られそうであり、短期的な売買が中心になるとみられる。日中は中国市場の動向を睨みながらの展開になりやすく、ハンセン指数が弱含む局面においては売り仕掛け的な商いが入りそうだが、売り一巡後のリバウンド狙いに向かわせよう。
そのほか、今週はエヌビディアの決算が予定されている。足もとで調整が継続している半導体株へは神経質にさせそうな一方で、決算通過後はアク抜け感が強まる可能性もあることから、半導体株の動向に関心が集まりやすいと考えられる。そのほか、先週末は中国恒大集団がニューヨークで連邦破産法15条の適用を申請するなか、インバウンド関連には利益確定の動きが強まっていた。ただし、これまでの強い値動きで買い疲れ感もあったと考えられることから、押し目狙いのスタンスになるとみておきたい。
《AK》