21日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場はまちまち、ハイテクに押し目買い
■NY株式:米国株式市場はまちまち、ハイテクに押し目買い
ダウ平均は36.97ドル安の34,463.69ドル、ナスダックは206.81ポイント高の13,497.59で取引を終了した。
値ごろ感からの買いが先行したが、カンザスシティ連銀が主催するジャクソンホール会合を控え、金利が上昇するとダウ平均は下落に転じた。一方、ハイテクは好決算を期待された半導体エヌビディア(NVDA)の上昇が全体をけん引した。また、ナスダック総合指数は3週連続で下げた反動もあり押し目買いが優勢で相場全体を支援した。終盤にかけて、ダウ平均も下げ幅を縮小しまちまちで終了。セクター別では自動車・自動車部品や半導体・同製造装置が上昇した一方で、不動産が下落。
ネットワーク用セキュリティー・ソリューションのプロバイダー、パロアルト・ネットワークス(PANW)は好決算を受けたアナリストの投資判断引き上げで買われた。半導体のエヌビディア(NVDA)もアナリストの投資判断、目標株価の引き上げを受け上昇。バイオのモデルナ(MRNA)やノババックス(NVAX)は国内で新型コロナウイルスの新たな変異株急拡大が報告されていることで、ワクチン需要の回復が見込まれそれぞれ買われた。電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)は値ごろ感から買われ上昇。一方で、電動トラックメーカーのニコラ(NKLA)は2023年の納入目標未達リスクを警告したため売られた。
ビデオ会議プラットフォームを供給するズーム(ZM)は取引終了後に決算を発表。調整後の1株利益や通期見通しが予想を上回り、時間外取引で上昇している。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:ドル強含み、ジャクソンホール会合控え米金利先高観強まる
21日のニューヨーク外為市場でドル・円は、145円80銭から146円40銭まで上昇し146円23銭で引けた。今週開催されるジャクソンホール会合を控え、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長がインフレ制御を巡り断固とした姿勢を崩さず、当面高金利を維持する方針を再表明するとの見方に米国債相場が下落。米10年債利回りは2007年以来の高水準になりドル買いが強まった。
ユーロ・ドルは、1.0914ドルから1.0875ドルまで下落し、1.0894ドル引けた。ドイツの生産者物価指数(PPI)の伸びが予想以上に鈍化したためユーロ売りに拍車がかかった。ユーロ・円は、159円00銭から159円40銭まで上昇した。ポンド・ドルは、1.2723ドルまで下落後、1.2710ドルまで上昇。ドル・スイスは、0.8814フランへ上昇後、0.8780フランまで下落した。
■NY原油:反落で80.12ドル、米長期金利上昇やドル高を嫌気
NY原油先物10月限は反落(NYMEX原油10月限終値:80.12 ↑0.54)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は、前営業日比-0.54ドルの80.12ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは79.97ドル-81.95ドル。米長期金利の上昇を受けてポジション調整的な売りが観測された。ドル高も嫌気されたようだ。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 29.15ドル +0.04ドル(+0.14%)
モルガン・スタンレー(MS) 84.25ドル -0.64ドル(-0.75%)
ゴールドマン・サックス(GS)322.06ドル -2.87ドル(-0.88%)
インテル(INTC) 33.14ドル +0.39ドル(+1.19%)
アップル(AAPL) 175.84ドル +1.35ドル(+0.77%)
アルファベット(GOOG) 128.93ドル +0.82ドル(+0.64%)
メタ(META) 289.90ドル +6.65ドル(+2.35%)
キャタピラー(CAT) 272.75ドル -1.05ドル(-0.38%)
アルコア(AA) 28.59ドル -0.38ドル(-1.31%)
ウォルマート(WMT) 157.51ドル -0.42ドル(-0.27%)
《ST》