株価指数先物【寄り前】 リバランス中心で日経平均型優位の展開
大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 31820 +320 (+1.01%)
TOPIX先物 2254.0 +15.0 (+0.66%)
シカゴ日経平均先物 31800 +30
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
21日の米国市場は、NYダウが下落した一方で、 S&P500、ナスダックは上昇。経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演(25日)を控えて、米長期金利が2007年11月以来、約15年9カ月ぶりの水準に上昇したことが重荷となった。ただし、このところ弱い値動きが目立ったハイテク株は、23日に決算発表を予定するエヌビディア<NVDA>がアナリストの強気見通しを受けて8%を超える上昇をみせ、同セクターをけん引する格好となった。S&P500業種別指数は自動車・同部品、半導体・同製造装置、ソフトウエア・サービスが上昇した半面、耐久消費財・アパレル、不動産、家庭用品・パーソナル用品が下落。
シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比300円高の3万1800円だった。日経225先物(9月限)は日中比70円高の3万1570円で始まり、寄り付きを安値にリバウンドをみせ、3万1650円~3万1740円処で保ち合いを継続。終盤にかけてレンジを上放れて一時3万1840円まで買われ、3万1820円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まりそうだ。米長期金利が上昇するなかで、米国市場では売り込まれていたハイテク株を買い戻す動きが見られており、リバランスが強まったようだ。日経225先物はナイトセッションでボリンジャーバンドの-2σ(3万1390円)を上回って推移し、-1σ(3万1880円)に接近してきた。オプション権利行使価格の3万1875円を捉えてくるようだと、その上の権利行使価格である3万2000円を意識したショートカバーを誘う流れになりそうだ。
75日移動平均線が3万1990円辺りに位置しているため、同線水準では強弱感が対立すると考えられる。ただし、米国ではハイテク株の買い戻しが観測されており、これに連動する格好で日経平均型優位の展開が意識されやすい。日中は中国市場の動向に関心が集まるとみられ、前日に年初来安値を更新した香港ハンセン指数が底堅い値動きをみせるようだと、ショートカバー狙いのロングが入りやすい。短期売買が中心になりそうだが、まずは3万2000円回復を想定したロング対応に向かわせよう。
VIX指数は17.13(前日は17.30)に低下した。一時18.11まで上昇する場面も見られたが、200日線が上値抵抗として機能する格好だった。足もとのリバウンド基調からは楽観視はできないものの、ややリスク選好に傾きやすいと考えられる。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.06倍と横ばいでの推移だった。14.11倍辺りに位置する200日線に上値を抑えられており、下向きのトレンドが継続しているが、米国市場の流れを引き継ぐ格好で寄り付きで同線を上回ってくる可能性もある。6月半ばの14.69倍から2カ月間低下を継続してきたこともあり、NTショートの巻き戻しを想定したNTロングでのスプレッド狙いの商いは入りやすいだろう。
株探ニュース