話題株ピックアップ【夕刊】(1):タツモ、ノーリツ鋼機、近鉄百
■タツモ <6266> 3,000円 +492 円 (+19.6%) 一時ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率トップ
タツモ<6266>の上げ足鮮烈、約3週間ぶりに年初来高値を更新した。同社は貼合・剥離装置や洗浄装置などの半導体製造装置を主力展開しており、パワー半導体分野に強みを持つ。足もとで半導体中小型株の物色人気が高まるなか、同社株もその流れに乗っている。今月初旬に23年12月期上期(1~6月)業績予想の下方修正を発表し、その後は証券会社の投資判断引き下げなども影響して株価は調整局面を余儀なくされた。しかし、75日移動平均線をターニングポイントに今週に入り戻り足を鮮明としている。注目されるのは株式需給面で、信用買い残の整理が進み4~5月のピーク時から約6割減少しているほか、直近は野村アセットマネジメントが共同保有でのタツモの保有株比率を高めるなど、買いのニーズが高まっていた。
■ノーリツ鋼機 <7744> 2,948円 +239 円 (+8.8%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位
ノーリツ鋼機<7744>は大幅高。同社はペン先部材などの金属部品や音響機器の製造販売を手掛ける。販売好調や円安効果を理由に、10日に上期決算とあわせ通期見通しの上方修正を発表。営業利益は前期比9倍近い伸びになる見通しとなった。これを受け株価は急伸し年初来高値圏で推移していたが、きょうは野村証券による目標株価引き上げを手掛かりに一気に上げ足を強め、再び年初来高値を更新した。
■近鉄百貨店 <8244> 2,619円 +198 円 (+8.2%) 本日終値
近鉄百貨店<8244>は大幅反発で、一気に年初来高値を更新した。22日の取引終了後、24年2月期の連結業績予想について売上高を1107億円から1127億円(前期比4.5%増)へ、営業利益を30億円から43億円(同2.7倍)へ、純利益を15億円から26億円(同37.3%増)へ上方修正したことが好感された。マスク着用緩和や新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行といった感染対策の大幅な緩和により、人々の外出機会が増加していることが要因としている。
■MonotaRO <3064> 1,736円 +61.5 円 (+3.7%) 本日終値
MonotaRO<3064>が続伸。22日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を1万7000株(発行済み株数の0.00%)、または3400万円としており、取得期間は8月25日から9月1日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を目的としているという。
■CYBERDYNE <7779> 292円 +10 円 (+3.6%) 本日終値
CYBERDYNE<7779>が高い。日刊工業新聞が22日、「サイバーダインはドイツでバイク関連の事業を拡大する」と報じており、これを手掛かりに買われたようだ。報道に関し、サイバダインは23日にコメントを発表した。3月に子会社化したレイライン社(ドイツ)と電動バイク向けの基幹部品やドライバーの安全確保関連技術の開発を進めているという。また、レイライン社の既存事業による24年3月期連結売上高への影響を約6億円と見積もっているとした。
■インソース <6200> 1,118円 +35 円 (+3.2%) 本日終値
インソース<6200>が反発。午前11時50分ごろ、人事労務向けクラウドサービスを提供するjinjer(東京都新宿区)と販売業務提携を行うと発表しており、好材料視された。今回の販売業務提携により、「Leaf inorder」を含む「Leafシリーズ」のjinjerへのOEM提供をはじめ、双方の商品・サービスのラインアップの拡充や、システムサービスの相互連動などを開始する。両社のサービスの顧客価値最大化を図るのが目的で、今後は双方サービス間のデータ連携の仕組み構築や共同でのセミナー開催などの取り組みを強めるとしている。
■FPパートナー <7388> 3,700円 +110 円 (+3.1%) 本日終値
FPパートナー<7388>が大幅に3日続伸。東証グロース市場に上場する同社は22日取引終了後、東京証券取引所から9月11日に東証プライム市場へ上場市場区分を変更する承認を受けたと発表した。プライム市場への市場変更を受け、23年11月期の期末配当で1株当たり15円の記念配当を実施することも明らかにした。今期配当は普通配当75円と合わせて90円(前期は無配)となる。同時に黒木勉社長らが140万株の売り出しを行うことも公表した。上限21万株のオーバーアロットメントによる売り出しも行う。売出価格は8月30日から9月4日のいずれかの日に決定する。
■新電元工業 <6844> 3,080円 +75 円 (+2.5%) 本日終値
新電元工業<6844>が続伸。午後1時ごろ、電動二輪車向けパワーコントロールユニット(PCU)「DU012」について、インドで量産を開始したと発表しており、好材料視された。「DU012」は、バッテリー電圧や車速、モーター回転数などの車両情報をリアルタイムに検出してモーターを制御する機能を搭載しており、これらの機能により、二輪車の操作性が向上するほか、滑らかな加減速により燃費改善にも寄与する。気候変動問題の解決に向けて、アジアを中心に世界で年間5000万台超が販売されている二輪車においても電動化の検討が進んでおり、これを受けてインドでの量産に乗り出すとしている。
■JR東海 <9022> 18,360円 +400 円 (+2.2%) 本日終値
JR東海<9022>が反発。22日の取引終了後、株式分割と株主優待の拡充を発表しており、これを好感した買いが入った。9月30日を基準日として1株を5株に分割する。株式の投資単位当たりの金額を引き下げ、投資家層の拡大を図るため。あわせて配当予想と株主優待割引券の発行基準を変更したが、株式分割に伴う修正のため実質的な変更はない。優待拡充については毎年3月31日を基準日として株式を1単元以上保有し、かつ1単元を継続して3年以上保有する株主に対し、株主優待割引券を追加で1枚発行する。2024年3月から実施する。
■ベルーナ <9997> 702円 +13 円 (+1.9%) 本日終値
ベルーナ<9997>が3日続伸。22日の取引終了後に発表した7月度の月次売上高が前年同月比4.9%増となり、4カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。通販事業は同3.4%減と苦戦したものの、呉服関連事業がプラスに転じたことや、プロパティ・その他事業の売り上げが大幅に伸長したことが寄与した。
株探ニュース