ダラー・ツリーが決算受け下落 利益率に懸念=米国株個別
ディスカウントショップのダラー・ツリー<DLTR>が下落。取引開始前に5-7月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。ただ、株価は冴えない反応を示している。
第3四半期の1株利益の見通しが予想を下回ったほか、通期の1株利益の見通しも予想を下回っていることが嫌気されている模様。粗利益率は予想を若干下回ったが、投資家は利益率に懸念を抱いているようだ。
同社は声明で「利益率は不利な売上げ構成、シュリンク(盗難による損失)の増加、賃金上昇により悪化した」と述べた。売上高に占める販管費率は25.3%となり、前年の24%から上昇している。
高価格帯の導入から1年が経過し、同社は賃金上昇や収益性の低い売上げ構成などの課題に直面している。同社は前年同期に1.25ドルの価格帯を導入し、その結果、利益率が大幅に改善したと述べていた。
(5-7月・第2四半期)
・1株利益(調整後):0.91ドル(予想:0.87ドル)
・売上高:73.2億ドル(予想:72.1億ドル)
ダラーツリー:38.7億ドル(予想:37.7億ドル)
ファミリーダラー:34.5億ドル(予想:34.4億ドル)
・粗利益率(調整後):29.2%(予想:29.7%)
・店舗数:1万6476(予想:1万6506)
ダラーツリー:8177(予想:8244)
ファミリーダラー:8299(予想:8276)
(8-10月・第3四半期見通し)
・1株利益(調整後):0.94~1.04ドル(予想:1.29ドル)
・売上高:73~75億ドル(予想:73.3億ドル)
(通期見通し)
・1株利益(調整後):5.78~6.08(従来:5.73~6.13ドル)(予想:6.02ドル)
・売上高:306~309億ドル(従来:300~305億ドル)(予想:306.5億ドル)
【企業概要】
米国およびカナダにおいて、主に1.25ドルの定価で商品を提供するディスカウントストアと、価格競争力のある商品を消費者に提供する近隣の総合小売ディスカウントストアを運営する。家庭用品・食器・文具・食品・健康美容製品・パーティー用品やその他多様な商品を取り扱う
(NY時間10:37)
ダラー・ツリー<DLTR> 128.05(-14.17 -9.96%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美