NY株式:NYダウは373ドル安、パウエルFRB議長の講演を警戒(24日)
ダウ平均は373.56ドル安の34,099.42ドル、ナスダックは257.06ポイント安の13,463.97で取引を終了した。
好決算を発表した半導体メーカー、エヌビディア(NVDA)株の上昇が相場をけん引し、寄り付き後は上昇。ただ、その後同社株価が伸び悩んだほか、週次新規失業保険申請件数が予想外に減少するなど労働市場の強さが再確認されると長期金利が上昇し、下落に転じた。さらに、ボストン連銀のコリンズ総裁が追加利上げの可能性に言及すると下げが加速。終盤にかけてはジャクソンホール会合でのパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を警戒した売りも強まり、下げ幅を拡大した。セクター別では保険が小幅高となった一方、小売りやテクノロジー・ハード機器が大きく下落。
半導体メーカーのエヌビディア(NVDA)は人口知能(AI)に関する需要急増を背景に四半期決算で予想を上回る売上高見通しを発表したほか、追加の自社株買い計画も好感され、上昇。クラウドソフトウェアメーカーのスプランク(SPLK)は第2四半期決算で内容が予想を上回ったほか、業績見通しの上方修正が好感され、アナリストが投資判断を引き上げ大幅高。ディスカバー・ファイナンシャル・サービシズ(DFS)もアナリストの投資判断引き上げで上昇。
航空機メーカーのボーイング(BA)は部品メーカーのスピリット・エアロシステムズ・ホールディングスの部品に不具合が見つかったことを明らかにし、737マックス機納入に遅れが生じる見込みとなり、目標達成に懐疑的見方が広がり下落。ディスカウント小売りのダラー・ツリー(DLTR)は賃金の上昇などコスト高の圧力で利益率が低下、見通しが予想を下回り売られた。ディスカウント衣料小売りのバーリントン・ストアーズ(BURL)やペット向け健康・ウェルネスサービスを提供するぺトコ・ヘルス・アンド・ウェルネス(WOOF)も弱い見通しが失望され、それぞれ下落。
ノード・ストロム(JWN)は取引終了後に第2四半期決算を発表。調整後の1株利益が予想を上回り、時間外取引で一時上昇したが、その後下落に転じている。
(Horiko Capital Management LLC)
《YN》