伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 8月27日版
日経平均は下降を継続中なら、週明け後すぐに上値を抑えられる公算
1. 日経平均は8月に積極的に下げると、その流れを9月も継続する
図1は、 日経平均株価の8月の月足が陰線引けした年の値動きです。
1997年は8月の1営業日目に最高値をつけて、実体の値幅が2000円幅もある下げ場面となっています。上下のヒゲがあまり長くなっていないので、8月が月初から月末まで目立った反発なく、下げていることがわかります。9月は8月の下げを継続する格好で、月足が陰線引けする展開となっています。
1998年、2001年、2011年も似た展開となって、9月が陰線引けしています。
一方で、9月の月足が陽線引けしている年を見ると、上ヒゲ、下ヒゲが長くなっていたり、実体が短く、8月がジグザグに推移する動きになっているケースが目立ちます。
図1 日経平均株価の8月下げ年の動き方
まとめると、9月が下値堅く推移する年は、8月が積極的な下げ場面とならず、ジグザグに推移する動きが表れています。8月が月初から下げの流れを作り、はっきりとした下降の流れを月末頃まで継続している場合、8月の弱気を継続する格好で9月の月足が陰線引けしています。
また、実際のチャートを見ると、年の前半にあまり上昇していない、または8月の下げが年の前半の安値に接近しているか、割れている状態の場合、8月が月初から月末頃まで下げの流れを作っていても、9月の月足が陽線引けする展開となっています。
本年は8月までの期間で値幅の大きな下げを経過していないことや、目先大きく下げても、1月の安値に接近するような状況にならないため、週明け後の価格が下げるか、上値重い動きとなれば、9月は月足が陰線引けする展開になると推測できます。
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