HPが決算受け下落 通期の見通しを下方修正 プリンター事業に懸念も=米国株個別
HP<HPQ>が下落。前日引け後に5-7月期決算(第3四半期)を発表し、売上高は予想を下回ったものの、1株利益は予想を若干上回った。ガイダンスも公表し、PC市場の回復には予想以上に時間がかかるとして、通期の1株利益とフリーキャッシュフロー(FCF)の見通しを下方修正した。
ロレスCEOは「需要は期待していたほど急速に改善していない。在庫が高水準にあるため、コンピューターの価格設定が抑制されたままであり、法人顧客は人員削減や一般的なコスト意識から、第3四半期の購入を見送った」と述べた。中国経済も販売の重荷になっているとも付け加えている。
アナリストからは「今回の見通しの下方修正は、予断を許さない状況が続いていることを示している」とのコメントも聞かれた。市場は、年後半の学校復帰シーズンとホリデーシーズンによって売上げが押し上げられ、より早い改善が見られるだろうと期待していた。
大手証券のアナリストは「第4四半期はPCの成長が緩やかになると伴に、プリンター事業は再び逆風に直面しそうで、1株利益の伸びを制限する可能性がある」と述べた。
(5-7月・第3四半期)
・1株利益(調整後):0.86ドル(予想:0.85ドル)
・売上高:132.0億ドル(予想:133.8億ドル)
パーソナルシステムズ:89.3億ドル(予想:87.9億ドル)
プリンティング:42.6億ドル(予想:45.7億ドル)
・営業利益率(調整後):8.8%(予想:8.7%)
・FCF:9億ドル(予想:10.7億ドル)
(8-10月・第4四半期)
・1株利益(調整後):0.85~0.97ドル(予想:0.94ドル)
(通期見通し)
・1株利益(調整後):3.23~3.35ドル(従来:3.30~3.50ドル)(予想:3.34ドル)
・FCF:30億ドル(従来:30~35億ドル)(予想:34.3億ドル)
(NY時間09:33)
HP<HPQ> 28.30(-3.07 -9.79%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美