アンバレラが決算受け大幅安 投資判断や目標株価を引き下げるアナリストも=米国株個別
高解像度映像の圧縮処理用半導体を製造するアンバレラ<AMBA>が大幅安。前日引け後に5-7月期決算(第2四半期)を発表し、1株損益の赤字は予想ほど膨らまなかったものの、売上高は予想範囲内に留まった。また、第3四半期の売上高見通しは5000万ドル上下4%を見込んでいるが、市場からは物足りないとの指摘も出ている。
同社は声明で「年末までには顧客の在庫水準が正常化し、来期の成長回復に向けた準備が整うものと期待している。AI推論プロセッサーの累計出荷台数は1700万台を超えている」と述べた。
今回の決算を受けて、投資判断や目標株価を引き下げるアナリストも複数見られている。「顧客の在庫調整が加速する中で、短期的な見通しが低い」と述べたほか、「同社の先進運転支援システム(ADAS)と大規模言語モデル推論への戦略投資は2025年以降まで収益を生む見込みがない」とも語った。
(5-7月・第2四半期)
・1株損益(調整後):-0.15ドル(予想:-0.20ドル)
・売上高:0.62億ドル(予想:0.62億ドル)
・粗利益率(調整後):64.6%(予想:63.5%)
(8-10月・第3四半期見通し)
・売上高:0.50億ドル±4%
・粗利益率(調整後):62~64%(予想:63.5%)
【企業概要】
世界各国のODMおよびOEM企業、自動車産業Tier1サプライヤー向けに、ビデオ処理用半導体チップを提供する。独自のCVflowベースのシステムオンチップは、IPセキュリティカメラ、車載カメラ、家庭用カメラ、産業用・ロボット用など、AIビデオ機能を必要とする幅広い市場やアプリケーションに対応する。
(NY時間09:43)
アンバレラ<AMBA> 60.82(-14.96 -19.74%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美