エヌビディアが続伸 1100ドルへの目標株価引き上げ ただ、割高感への指摘も=米国株個別
エヌビディア<NVDA>が続伸しており、きょうもIT・ハイテク株の買いを先導している。先週の決算は予想以上に好調だったものの、株価は冴えない反応を示していた。しかし、それにもかかわらず、アナリストによる目標株価の引き上げが相次いでいる。
目標株価を1100ドルに引き上げたアナリストもいる。第2四半期末の発行済み株式数に基づけば、同社の時価総額は2兆7000億ドルを超え、現在2兆9000億ドルのアップル<AAPL>に匹敵する計算。
同アナリストは「同社の好調な決算とガイダンスは、まさに前例がなく、始まったばかりだ」と述べ、目標株価を従来の800ドルから引き上げた。同社のフアンCEOが先週説明したように、同社が来年まで四半期ごとに供給を増やすという予想に基づいている」と説明している。
同社はAIアクセラレータに対する圧倒的な需要に応えられるようになり、2026年度の1株利益を20ドル台後半に押し上げることができる」とも述べている。同アナリストの平均予想では24年度の1株利益は約10ドル、25年度は約16ドルと見込んでいる。
同社のフアンCEOは先週「1兆ドル規模のデータセンター市場の大半が、生成AIモデルのためのアクセラレーテッド・コンピューティングに移行すると予想している」と述べていた。同アナリストは「他の自動車、ネットワーク、PC用チップなど、同社の残りの事業は、単なる肉汁だ」と述べている。
ただ、誰もが強気というわけではない。見通しが上方修正される中で、同社のバリュエーションは低下してはいるものの、株価はナスダック100に対して50%プレミアムで取引されている。「同社の事業と経営陣を高く評価はしているが、これはあまりにも割高だ。現在の評価で買うのは全く意味がない」との指摘も出ている。
(NY時間10:19)
エヌビディア<NVDA> 490.95(+3.11 +0.64%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美