31日の株式相場見通し=続伸か、戻り売りで上値は限定的
31日の東京株式市場は売り買い交錯のなかも強調展開となり、日経平均株価は続伸し3万2000円台前半から半ばの水準で売り物をこなす地合いとなりそうだ。前日の米国株市場ではFRBによる追加利上げに対する警戒感が後退するなか、主要株価指数が揃って堅調な値動きを示した。この日発表された8月のADP全米雇用リポートで非農業部門の雇用者数が事前のコンセンサスを下回ったことから、労働市場の過熱感が和らいだとの見方が広がった。また、23年4~6月期米GDPの改定値が速報値から下方修正されたことで、一段の金融引き締めの必要性が乏しくなったとの思惑が投資家心理を強気に傾けた。ただ、米国株市場ではNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに前日まで3連騰と上値追いを続けており、目先やや買い疲れ感が意識されるなか、取引後半は伸び悩んだ。東京市場でもここリスク選好の地合いが継続しているが、3万2000円台半ばは戻り売り圧力も強く、あすに8月の米雇用統計発表も控えていることで、積極的に上値を買い進む動きは見込みにくい。中国リスクも重荷となり上げ幅は限定的となりそうだ。
30日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比37ドル57セント高の3万4890ドル24セントと4日続伸。ナスダック総合株価指数は同75.554ポイント高の1万4019.311だった。
日程面では、きょうは7月の鉱工業生産(速報値)、7月の商業動態統計、7月の自動車輸出実績、7月の建機出荷、7月の住宅着工など。海外では8月の中国製造業PMI、8月の中国非製造業PMI、インドの4~6月期GDP、8月のユーロ圏消費者物価指数(HICP・速報値)、7月のユーロ圏失業率、8月の独失業率、7月の米個人所得・個人消費支出(PCE)、週間の新規失業保険申請件数など。