セールスフォースが決算受け上昇 コスト削減が進展し市場に安心感=米国株個別

材料
2023年8月31日 22時47分

セールスフォース<CRM>が上昇。前日引け後に5-7月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。重要な指標である進行中の残存履行義務も予想を上回っている。また、ガイダンスも公表し、通期の1株利益および売上高の見通しを上方修正した。第3四半期の売上高と1株利益の見通しも予想を上回っている。

昨年のアクティビスト(物言う株主)による後押しを受けたコスト削減キャンペーンが進展していることを示唆した。ベニオフCEOは声明で「業績と下半期の見通しを踏まえ、通期の見通しを上方修正した」と述べた。

アナリストからは「忘れてしまったかもしれないが、年初には3名のアクティビストがいて、ベニオフCEOの職が危うくなったように見えた。しかし、彼はいま、2つの四半期で良い結果を出している」との指摘も出ていた。

同社は第2四半期に売上高の伸びを回復させるために、いくつかの施策を打った。6月には、年間約7200ドルの人工知能(AI)の新機能を発表し、7月には7年ぶりの値上げを実施。また、スラックとタブローをより多くの既存顧客に結びつけることに取り組んでいる。最近はミルハムCOOを昇進させて会社の大部分を監督するようにし、ミラノ最高収益責任者(CRO)も新たに指名した。

今回の決算は市場の減速への懸念を後退させ、安心感に繋がっている模様。

(5-7月・第2四半期)

・1株利益(調整後):2.12ドル(予想:1.90ドル)

・売上高:86.0億ドル(予想:85.3億ドル)

サブスクリプション&サポート:80.1億ドル(予想:79.1億ドル)

プロフェッショナルサービス・その他:5.97億ドル(予想:6.19億ドル)

・営業利益率:27.6%(予想:25.5%)

・残存履行義務:466億ドル(予想:462.5億ドル)

進行中:241億ドル(予想:236.6億ドル)

非進行中:225億ドル(予想:221.3億ドル)

・FCF:6.30億ドル(予想:4.45億ドル)

(8-10月・第3四半期見通し)

・1株利益(調整後):2.05~2.06ドル(予想:1.84ル)

・売上高:87.0~87.2億ドル(予想:86.6億ドル)

(通期見通し)

・1株利益(調整後):8.04~8.06ドル(従来:7.41~7.43ドル)(予想:7.43ドル)

・売上高:347~348億ドル(従来:345~347億ドル)(予想:346.6億ドル)

(NY時間09:35)

セールスフォース<CRM> 226.50(+11.46 +5.33%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.