8月の米雇用統計 失業率が予想以上に悪化 労働参加率が20年2月以来の水準に上昇

市況
2023年9月1日 22時47分

米労働省が発表した8月の米雇用統計で、非農業部門雇用者数(NFP)は18万7000人増となり、7月の修正値から増加したほか、予想も上回った。金利上昇にもかかわらず労働市場が引き続き好調であることを浮き彫りにしている。

ただ、失業率は3.8%と前回から0.3ポイント悪化し、予想も上回った。8月の失業者数は7月よりも51.4万人多かった。その要因の一部は求職者が増加したことによるもので、労働参加率は0.2%ポイント上昇し62.8%と、2020年2月以来の水準に上昇している。

注目の平均時給は前年比4.3%上昇と予想通りではあったものの、前月比が0.2%上昇に鈍化し、賃金上昇傾向への一服感を示す内容となっている。

また、6月と7月のNFPが大幅に下方修正され、8月の数字を加えると、3カ月平均の雇用者数は約15万人増となった。これはパンデミック直前の2020年2月の約19万人を大幅に下回っている。

雇用増加の内訳は、ヘルスケアが7万1000人増と好調で、レジャー・接客、社会補助、建設業も増加した。一方、運輸・倉庫はトラック運送業の3万7000人減を筆頭に大幅に減少した。これは、8月上旬に倒産したイエロー社の倒産によるものである。

*米雇用統計(8月)21:30

非農業部門雇用者数

結果 18.7万人

予想 16.5万人 前回 15.7万人(18.7万人から修正)

失業率

結果 3.8%

予想 3.6% 前回 3.5%

平均時給

結果 0.2%

予想 0.3% 前回 0.4%(前月比)

結果 4.3%

予想 4.3% 前回 4.4%(前年比)

労働参加率

結果 62.8%

予想 62.6% 前回 62.6%

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.