注目銘柄ダイジェスト(前場):伊藤園、Fブラザーズ、クラダシなど
アインHD<9627>:4639円(+92円)
反発。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は36.1億円で前年同期比31.1%増となり、据え置きの上半期計画60.9億円、同10.3%減に対して想定外の好スタートとなっている。外来受診抑制の緩和が影響し処方箋枚数が増加したほか、人流回復による客数の堅調推移でリテール事業も伸長。なお、先週末はアインファーマシーズによる病院敷地内薬局の入札妨害の疑いなどで急落となっていた。
Fブラザーズ<3454>:1194円(+105円)
大幅続伸。先週末に23年11月期の業績上方修正を発表している。営業利益は従来予想の33.5億円から40億円、前期比2.2倍の水準にまで引き上げ。当初売却を予定していなかった物件を売却対象に加えたほか、当初計画を上回る条件で売却を実施できていることなどが業績上振れの背景となっているもよう。上半期までの進捗から上振れ期待はあったとみられるが、ストレートに買い材料視される展開となっている。
相模ゴム<5194>:898円 カ -
ストップ高買い気配。9月1日に提出された大量保有報告書によると、投資会社のオアシスマネジメントが9.77%の株式を保有していることが明らかになっている。保有目的として、株主価値を守るために重要提案行為を行うことがあるともされている。オアシスは「物言う投資家」として知られ、過去には東芝や東京ドームなど株主提案が話題になったケースも多い。株主価値向上策につながっていくとの思惑が先行する展開とみられる。
星光PMC<4963>:667円 カ -
ストップ高買い気配。米投資会社カーライル・グループの系列企業が、完全子会社化を目指してTOBを実施すると発表している。同社ではTOBに賛同の意見を表明している。TOB価格は1070円で先週末終値比88.7%のプレミアムとなっており、TOB価格サヤ寄せを目指す動きが優勢となっている。TOB期間は9月4日から10月17日まで。同社はDICが50%超の株式を保有する上場子会社であった。
伊藤園<2593>:4942円(+578円)
大幅続伸。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は99.9億円で前年同期比66.5%増となり、据え置きの上半期計画125億円、同10.3%増に対する進捗率は80%に達している。人流回復や猛暑を背景に飲料の値上げが浸透し、米国でも利益率の高い主力の緑茶飲料「お~いお茶」製品が好調に推移のもよう。想定以上の好決算と捉えられ、業績上振れが意識される展開になっているようだ。
識学<7049>:653円(+10円)
大幅に続伸。安藤広大社長の著書のシリーズ累計発行部数が100万部を突破したと発表している。「リーダーの仮面」(51万部)、「数値化の鬼」(33万部)、「とにかく仕組み化」(23万部)の3冊で、いずれも識学のメソッドを基にしたビジネス書。発行部数の拡大は識学の認知度向上に寄与するとの見方から買われているほか、同社株は1日の取引時間中に直近安値(620円)を付けており、押し目買いも入っているとみられる。
クラダシ<5884>:535円(+38円)
大幅に3日ぶり反発。水産庁が制定する「さかなの日」に賛同し、毎月3-7日にさかなの日キャンペーンを開催すると発表している。併せて中国政府の日本産水産物の輸入全面停止を受け、水産事業者向けの出品サポートを強化する。また、40周年を迎える森永乳業<2264>のケーキアイス「ビエネッタ」の認知拡大と販売促進を目指したプロジェクトを同社とともに実施する。
リネットジャパン<3556>:737円(+28円)
年初来高値。子会社で小型家電リサイクル事業を展開するリネットジャパンリサイクル(愛知県大府市)とSGホールディングス<9143>傘下で大型家具家電の設置輸送・移転などを手掛けるSGムービング(東京都江東区)が埼玉県宮代町、静岡県伊豆市、奈良県斑鳩町と協定を締結したと発表している。3自治体で家電リサイクル法指定4品目を含む使用済み家電を自宅から回収する自治体公認サービスを開始する。
《ST》