株価指数先物【寄り前】 SQ通過後も積極的な売買は手控える
大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 32680 -90 (-0.27%)
TOPIX先物 2362.5 -2.5 (-0.10%)
シカゴ日経平均先物 32670 -100
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
7日の米国市場は、NYダウが上昇した一方で、 S&P500、ナスダックは下落。中国政府が政府機関や国有企業の職員に対し、「iPhone」など、海外メーカーの携帯機器の使用禁止を広げると報じられたことをきっかけにアップル<AAPL>が連日の大幅安となった。米ハイテク企業を対象とした規制強化の動きが広がるといった警戒が強まり、投資家心理の悪化につながった。
また、朝方発表の米新規失業保険申請件数は、前週比1万3000件減の21万6000件と、2月以来の水準に減少した。米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めが長期化するとの見方から米長期金利の先高観なども根強く、積極的な売買は手控えられた。
ハイテク株が売られる一方、ユナイテッドヘルス・グループ<UNH>、ジョンソン・エンド・ジョンソン<JNJ>、アムジェン<AMGN>、メルク<MRK>などディフェンシブ株が買われ、NYダウをけん引した。S&P500業種別指数は小売、公益事業、医薬品・バイオテクノロジーが上昇した半面、テクノロジー・ハード・機器、半導体・同製造装置、銀行が下落。
シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比100円安の3万2670円だった。日経225先物(12月限)は日中比30円安の3万2740円で始まり、開始直後に3万2840円まで買われ、上昇に転じる場面が見られた。しかし、買い一巡後は軟化し、米国市場の取引開始直後には3万2570円まで下落。その後は3万2610円~3万2690円辺りでの保ち合いを継続し、3万2680円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢の展開になりそうだ。米ハイテク株の弱い値動きが指数インパクトの大きい値がさハイテク株への重荷となりやすく、9月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)通過後も積極的な売買は手控えられやすいだろう。ナイトセッションでボリンジャーバンドの+1σ(3万2540円辺り)まで売られる場面が見られ、同水準が支持線として意識される可能性はある。まずは+1σ水準での底堅さを見極めつつ、押し目狙いのスタンスに向かわせよう。そのため、オプション権利行使価格の3万2500円~3万2875円でのレンジを想定する。
アップルが連日の大幅安となったことから、しばらくはハイテク株への押し目買いを神経質にさせる可能性があるため、バリュー株にシフトしやすく、相対的にTOPIX型優位の展開が考えられる。昨日のNT倍率は先物中心限月で13.84倍に低下しており、2月20日に付けた13.70倍および1月16日の13.62倍辺りを意識したNTショートに振れやすいだろう。
VIX指数は14.40(前日は14.45)に低下した。ただし、一時15.69まで上昇し25日移動平均線を捉える場面も見られている。同線が上値抵抗線として機能する可能性はあるものの、先行きに対して神経質にさせそうである。
なお、12月限は9月末の中間配当分が考慮されているため、日経平均株価に対して-230円程度のディスカウントとなる。
株探ニュース