売り一巡後のリバウンド狙い/オープニングコメント
13日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだが、底堅さは意識されそうである。12日の米国市場はNYダウが17ドル安、ナスダックは144ポイント安だった。8月の消費者物価指数(CPI)発表を翌日に控えるなか、警戒感から売り優勢の展開だった。新型「iPhone 15」を発表したアップルが下落したことが、ハイテク株への重荷となった。一方で、原油高を受けて資源株が買われたほか、金利先高観から銀行株が買われた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比35円安の32585円。円相場は1ドル147円20銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになろう。日経225先物はナイトセッションで一時32500円まで売られる場面も見られたが、同水準での底堅さが見られていた。米CPIの結果待ちのなか、様子見姿勢が強まりやすいものの、売り仕掛け的な動きも限られそうであり、リバランス中心の売買になりそうだ。昨日の日経平均は75日線水準が支持線として機能しており、その後の上昇によりボリンジャーバンドの+1σ水準を捉えてきた。+1σ辺りでは強弱感が対立しやすいだろうが、同水準での底堅さが見られてくるようだと、買い戻しの動きが強まりそうだ。
全体としては様子見ムードのなかで積極的な売買は手控えられ、先物市場に振らされやすい需給状況とみられるが、短期的に売りを仕掛けてくる局面においては押し目買いスタンスに向かわせよう。米CPIの発表を控えるなか、仕掛け的な動きについては、その後の反対売買の動きは早いと考えられる。また、昨日は円相場が再び円安に振れるなか、前日に売られていた自動車株を買い戻す動きがみられた。資金回転は速いと考えられ、全体としても売り一巡後のリバウンド狙いになりそうだ。
物色としては米国同様、資源株や金融株に短期的な値幅取り狙いの資金が集中しやすい。一方で、アップルの下落影響からハイテク株は売られやすいと考えられる。ただし、アップルへの過度な期待から買いの動きが強まっていたわけではなく、ハイテク株についても売り一巡後のリバウンドを狙ったスタンスに向かわせよう。
《AK》