株価指数先物【寄り前】 3万3000円での攻防、押し目狙いのロング対応

市況
2023年9月19日 8時11分

大阪12月限ナイトセッション

日経225先物 33050 -230 (-0.69%)

TOPIX先物 2399.0 -6.5 (-0.27%)

シカゴ日経平均先物 33065 -215

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

18日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。NY原油先物相場が一時1バレル=92ドル台に乗せ、インフレへの警戒感が重荷となった。ただし、19~20日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて積極的な売買は手控えられており、先週末の下落に対する反動で小幅に反発した。iPhone15の予約が好調との見方からアップル<AAPL>が買われたほか、アムジェン<AMGN>、ジョンソン・エンド・ジョンソン<JNJ>などディフェンシブ株の上昇がNYダウを支えた。S&P500業種別指数はテクノロジー・ハード・機器、保険、エネルギーが上昇した一方で、自動車・同部品、不動産、電気通信サービスが下落。

シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比215円安の3万3065円だった。日経225先物(12月限)は日中比40円高の3万3320円で始まり、直後に付けた3万3360円を高値に軟化し、一時3万3030円まで売られ、3万3070円で終えた。祝日取引は3万3070円と変わらずで始まった後、3万3140円まで買われたものの買いは続かず、節目の3万3000円を割り込んだ。売り一巡後は3万3000円を挟んだこう着が継続するなか、米国市場の取引開始後には3万2930円まで下げ幅を広げた。終盤にかけて買い戻されたが3万3020円~3万3090円の狭いレンジで推移し、3万3050円で取引を終えた。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢の展開になりそうだ。週末15日の米国市場では主要な株価指数が下落した。全米自動車労組(UAW)と3大自動車メーカー経営側が労使交渉で合意できず、一部工場でストライキに突入したことが米国景気への懸念につながった。また、台湾積体電路製造(TSMC)<TSM>が高性能半導体の製造装置の納入延期を複数の取引先に要請したと報じられたことが嫌気され、半導体株が下落したことも重荷となっていた。18日はエヌビディア<NVDA>、インテル<INTC>が小幅に反発しているため影響は限られそうだが、英半導体設計のアーム・ホールディングス<ARM>は4.5%超下落と早くも売りに押されており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への重荷となりそうだ。

日経225先物は節目の3万3000円での攻防となろう。シカゴ先物にサヤ寄せする格好で売りが先行するものの、主要中央銀行の政策会合を控えて積極的にショートを仕掛けてくる動きは限られよう。先週末の上昇に対するポジション調整が一巡した後は、底堅さが意識されてくる可能性がある。日経225先物は先週末の上昇でボリンジャーバンドの+2σを捉えたことから、短期過熱感が警戒されやすいところだったが、祝日取引で+1σに接近しているため過熱感は和らいでいる。

3万3000円割れを狙った短期的なショートが意識されるものの、レンジとしてはオプション権利行使価格の3万3000円から3万3375円のレンジを想定する。3万3000円を下回り、+1σが位置する3万2810円に接近する局面では押し目狙いのロング対応になろう。スキャルピング中心の商いのなか、仕掛け的な動きに対して、その後のカバーを狙ったスタンスになりそうだ。

VIX指数は14.00(前日は13.79)に上昇し、一時75日移動平均線を上回る場面が見られた。ややリスク回避に向かいやすいが、FOMC通過後はアク抜け的な動きから低下する可能性もあり、基本的にはショートからのエントリーは控えておきたい。

なお、先週末のNT倍率は先物中心限月で13.83倍だった。アームの下落影響によりソフトバンクグループ <9984> [東証P]が日経平均型の重荷となる可能性がある。一方で、日銀の政策変更を巡る思惑から金融株への物色が継続すると考えられるなか、NTショートでのスプレッド狙いの動きが入りやすい。

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