話題株ピックアップ【昼刊】:丸三、明治海、郵船
■丸三証券 <8613> 650円 +100 円 (+18.2%) ストップ高買い気配 11:30現在 東証プライム 上昇率トップ
丸三証券<8613>がカイ気配。前週末15日の取引終了後、28年3月期まで普通配当に加えて特別配当を実施する方針を公表した。未定としていた24年3月期の中間配当は普通配当10円に特別配当15円を加えて25円とする予定としており、株主還元姿勢を好感した買いを集めた。今期の期末配当は、普通配当は未定とする一方、特別配当は15円とする計画。前期の実績は中間配当が5円、期末配当が7円だった。年間ベースの特別配当は今期から26年3月期までは30円で、27年3月期は20円、28年3月期は10円とする方針。資産管理型営業へ舵を切ったことにより、従来よりも収益基盤が安定化するなか、事業譲渡に伴って株式信用取引に関する融資残高が減少し、手元資金を多額に備えておく必要性が薄れたと判断。内部留保を還元し、資本効率の向上につなげる。
■アイザワ証券グループ <8708> 1,037円 +85 円 (+8.9%) 11:30現在 東証プライム 上昇率3位
アイザワ証券グループ<8708>が大幅高で3日続伸。1000円台に乗せて連日の年初来高値更新となった。前週末15日の取引終了後、取得総数40万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.1%)、取得総額5億円を上限とする自社株買いの実施を発表しており、好感されたようだ。東証における市場買い付けを通じ取得する。期間は9月19日から2024年1月31日まで。加えて、未定としていた中間期配当について、前年同期と横ばいの13円とする方針も開示した。
■明治海運 <9115> 880円 +60 円 (+7.3%) 11:30現在
明治海運<9115>が大幅高で4日続伸し、年初来高値を連日で更新した。前週末15日の取引終了後、連結子会社が持つ固定資産の船舶(原油船)の売却を発表した。これに伴い、24年3月期の第4四半期(24年1~3月)決算に売却益を計上する予定。当期純利益には約11億円の影響が見込まれるとしており、業績の上振れを期待した買いが入ったようだ。売却先は海外の第三者法人で、守秘義務条項があり企業名は非開示とする。23年10~11月の売却、引き渡しを予定する。
■リョービ <5851> 3,195円 +215 円 (+7.2%) 11:30現在 東証プライム 上昇率4位
リョービ<5851>が全般地合い悪に抗して上値指向が鮮明、8%高の3220円まで買われ約2週間ぶりに年初来高値を更新した。トヨタ自動車<7203>が巨大なアルミ部品を一体化して製造する新たな生産技術「ギガキャスト」を報道メディアに公開、電気自動車(EV)向けで同技術を導入し量産体制を確立する構えにあることで、関連銘柄の株価を刺激している。ダイカスト専業トップメーカーであるリョービは、ギガキャストを使う部品製造に参入する方針を既に明示しており、関連株の最右翼として脚光を浴びている。また、同業のアーレスティ<5852>もギガキャスト関連の一角として投資資金の攻勢が目立ち、こちらは連日の年初来高値更新と気を吐いている。
■淀川製鋼所 <5451> 3,855円 +210 円 (+5.8%) 11:30現在 東証プライム 上昇率6位
淀川製鋼所<5451>が続急伸。2007年5月以来の高値圏で推移している。前週末15日の取引終了後、アクティビストで知られる投資会社ストラテジックキャピタル(東京都渋谷区)の保有割合が新たに5%を超えたことが明らかになり、これを思惑視した買いが入ったようだ。同日に財務省に提出された大量保有報告書によると、ストラテジックの保有割合は5.03%。報告義務発生日は9月8日で、保有目的は「純投資及び状況に応じて重要提案行為等を行うこと」としている。
■水戸証券 <8622> 479円 +26 円 (+5.7%) 11:30現在 東証プライム 上昇率7位
水戸証券<8622>が4日ぶりに反発している。15日の取引終了後、未定としていた24年3月期の中間配当を10円(前年同期2円)にすると発表したことが好感されている。なお、期末配当予想(前年同期20円)は引き続き未定としている。
■ジャパンディスプレイ <6740> 40円 +2 円 (+5.3%) 11:30現在 東証プライム 上昇率9位
ジャパンディスプレイ<6740>が高い。18日付の日本経済新聞朝刊で、「タブレットやパソコンに搭載する14インチの有機ELパネルに参入する」と報じられており、好材料視されている。記事によると、中型でも画面の明るさが均一になるようにし、25年をメドに量産を開始するという。米国やアジアのIT企業や情報端末メーカーからの受注獲得を目指すとあり、業績への貢献が期待されている。
■日本郵船 <9101> 4,342円 +182 円 (+4.4%) 11:30現在
日本郵船<9101>、商船三井<9104>が連日の年初来高値を更新、川崎汽船<9107>も9月上旬の年初来高値に迫る強調展開をみせている。きょうは半導体などハイテクセクターのグロース株が売られる一方、海運や銀行、自動車といった低PBR・高配当利回りのバリュー株に位置する銘柄群に買いが優勢となっている。特に海運セクターは株式需給面で信用売り残が多く、取組妙味が意識されているようだ。また、中国景気の減速が指摘されるなかも、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の値動きを表すバルチック海運指数が、前週末時点で8連騰と急速に水準を切り上げていることも株高を後押ししている。
■東邦ホールディングス <8129> 3,119円 +96 円 (+3.2%) 11:30現在
東邦ホールディングス<8129>は6連騰。2018年11月以来の高値圏で推移している。前週末15日の取引終了後、取得総数250万株(自己株式を除く発行済み株式総数の3.87%)、取得総額60億円を上限とする自社株買いの実施を発表しており、株式需給への好影響などを期待した買いが入ったようだ。取得期間は9月19日から24年3月31日まで。取得した全株式について24年3月31日までに消却する予定。同時に、オンライン医療事業を手掛けるMICIN(東京都千代田区)との資本・業務提携の締結も発表した。
■ソフトウェア・サービス <3733> 10,160円 +300 円 (+3.0%) 11:30現在
ソフトウェア・サービス<3733>が反発している。15日の取引終了後に発表した8月度の月次売上高が前年同月比42.9%増と6カ月連続で前年実績を上回り、受注高が同3.7倍と大幅増となったことが好感されている。
■京三製作所 <6742> 498円 +13 円 (+2.7%) 11:30現在
京三製作所<6742>が続伸している。15日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、純利益を28億円から36億円(前期比73.9%増)へ上方修正したことが好感されている。政策保有株式の縮減及び資産効率化のため、グループで保有する上場有価証券8銘柄を売却するのに伴い、投資有価証券売却益14億7800万円を特別利益として計上することが要因という。なお、売上高は762億円から756億円(同4.5%増)へ、営業利益は38億円から32億円(同45.0%増)へ下方修正した。半導体需要の回復時期の遅れによるパワーエレクトロニクス事業への影響を考慮したとしている。
■エスケーエレ <6677> 3,255円 +75 円 (+2.4%) 11:30現在
エスケーエレクトロニクス<6677>は全体相場が下値を探るなか、3連騰と気を吐いている。一時110円高の3290円まで上値を伸ばし、今月11日につけた年初来高値3345円も視界に入ってきた。時価は2006年以来約17年ぶりの高値圏で推移している。フォトマスクの専業メーカーで液晶向けの商品シェアは一頭地を抜く。独自の最先端技術を駆使して、ポリシリコン液晶や有機ELディスプレーなど高精度のFPD対応フォトマスクの研究開発にも鋭意取り組んでいる。業界初の次世代用フォトマスクの量産体制も確立し、中期的な成長期待が強い。また、足もとでは配当権利取り狙いの買いも活発。9月期末一括配当で144円(前期実績は64円)を計画しており、4.4%前後の高配当利回りは大きな魅力となっている。
■INPEX <1605> 2,330.5円 +26.5 円 (+1.2%) 11:30現在
INPEX<1605>が6連騰と連日人気。18日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の10月限が前日比0.71ドル高の1バレル=91.48ドルに上昇した。一時92ドル台と昨年11月上旬以来、約10カ月ぶりの高値水準に買われた。サウジアラビアとロシアが自主減産を延長することを公表しており、国際エネルギー機関(IEA)などは10~12月期に原油市場は大幅な供給不足に陥る恐れを指摘し、需給逼迫懸念が台頭している。原油価格が上昇するなか、ENEOSホールディングス<5020>も6日続伸しているほか、石油資源開発<1662>も続伸しており、石油関連株への物色機運が膨らんでいる。
■トヨタ自動車 <7203> 2,850円 +28.5 円 (+1.0%) 11:30現在
トヨタ自動車<7203>や日産自動車<7201>、ホンダ<7267>、SUBARU<7270>など自動車株が堅調推移。外為市場でドル円相場は1ドル=147円台後半と、円安基調を継続していることに加えて、米国の3大自動車メーカー(ビッグ3)が進める全米自動車労組(UAW)との交渉に進展がみられず、UAWのストライキが長期化している。ビッグ3の生産・販売にはマイナス要因となるとみられる一方、日本の自動車メーカーに対しては、米国の競合メーカーからの顧客シフトなど販売機会拡大につながるとの思惑もあり、物色意欲を強める方向に作用したようだ。
■東京エレクトロン <8035> 20,760円 -1,135 円 (-5.2%) 11:30現在 東証プライム 下落率9位
東京エレクトロン<8035>が大きく売り優勢の展開となり3日ぶり反落。ここ半導体製造装置関連の主力銘柄の戻り足が目立つが、とくに同社株価の復元が顕著で、前週末は2万1900円台まで買われ9月7日につけた年初来高値2万2160円に肉薄する場面があった。ただ、米国では前週末に半導体関連全般が波乱含みの下げをみせており、きょうはその影響を受けている。ソフトバンクグループ<9984>傘下の英半導体設計大手アームの上場後の株価が軟調なほか、海外メディアが台湾の半導体受託生産最大手TSMC<TSM>が最先端半導体製造装置の納入を遅らせることを要請したと報じたことも逆風材料となっている。
■プロディライト <5580> 1,930円 +400 円 (+26.1%) ストップ高 11:30現在
プロディライト<5580>がストップ高。前週末15日、同社のクラウド電話システム「INNOVERA」と、TOA<6809>の「IPオーディオシリーズ」との連携ソリューションの提供を開始したと発表。顧客層の拡大を伴った中期的な事業成長の期待を高め、個人投資家による買いを誘ったようだ。今回の連携により公共施設や工場、イベント会場に設置される音響・放送設備において、スマートフォンアプリや固定IP電話機などから放送を行えるようになるという。TOAのIPオーディオシステムはこれまで据え置き型のPBX(構内交換機)のみに対応していたが、クラウドPBXとの連携はプロディの製品が初となるとしている。あわせてプロディは、「P-net Voice ファミリー/マンション 固定IPプラン」の月額料金について、2024年2月利用分から値上げすることも発表している。
■コマースワン <4496> 714円 +100 円 (+16.3%) ストップ高買い気配 11:30現在
コマースOneホールディングス<4496>がストップ高の714円水準でカイ気配となっている。15日の取引終了後、24年3月期から配当を開始すると発表したことが好感されている。従来予想では無配としていたが、中間配当で記念配当20円を含む27円、期末配当で7円の年34円を実施する。
●ストップ高銘柄
日本高周波鋼業 <5476> 700円 +100 円 (+16.7%) ストップ高買い気配 11:30現在
など、4銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース