フェデックスが決算受け上昇 コスト削減とライバルからの乗り換えの恩恵=米国株個別
貨物輸送のフェデックス<FDX>が上昇。前日引け後に6-8月期決算(第1四半期)を発表し、1株利益が予想を上回った。通期のガイダンスも公表し、1株利益のレンジ下限を上方修正している。ただ、売上高については下方修正した。コスト削減と好調な価格設定、そして、主要ライバルからの乗り換えの恩恵を受けた。
同社のスブラマニアムCEOは声明で「われわれの変革活動が定着し、業績改善が推進される中で、2024年度を力強いモメンタムでスタートすることができた」と述べた。
同社は昨年度に60億ドルのコスト削減と効率改善を目的とした複数年に渡るリストラ計画を実施。それにより荷物の需要が減少する中でも、利益が下支えされた。また、大型貨物輸送部門はトラック輸送のイエロー社が8月上旬に破産を宣告したが、その取扱量も獲得している。
今回の決算を受けてアナリストからの目標株価の引き上げも相次ぎ、300ドルに引き上げたアナリストもいる。「同社の通期の1株利益の見通しはかなり保守的に見える」とした上で、「将来のガイダンス上方修正の可能性を考慮すると、全体にわたる堅調な業績は非常に心強いほか、コスト削減効果を証拠として示した」と述べた。
(6-8月・第1四半期)
・1株利益(調整後):4.50ドル(予想:3.70ル)
・売上高:217.0億ドル(予想:218.4億ドル)
(通期見通し)
・1株利益(調整後):17.00~18.50ドル(従来:16.50~18.50ドル)(予想:18.31ドル)
・売上高:横ばい(従来:横ばい~1桁台の伸び)(予想:-0.1%)
(NY時間09:39)
フェデックス<FDX> 268.11(+17.59 +7.02%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美