NY株式:NYダウは370ドル安、高金利の長期化を警戒
米国株式市場は続落。ダウ平均は370.46ドル安の34,070.42ドル、ナスダックは245.14ポイント安の13,223.98で取引を終了した。
連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利上げが除外されず、さらに週次新規失業保険申請件数が予想外に減少し労働市場の底堅さが示されたため追加利上げを警戒した売りに、寄り付き後、下落。その後も高金利長期化を織り込み長期金利が大幅に上昇したためハイテクも売られ、相場は終日軟調に推移した。終盤にかけて、下げ幅を拡大し終了。セクター別では不動産や小売りが大幅安。
ケーブルメディアのフォックス(FOX)やニューズ・コーポレーション(NWSA)はルパート・マードック氏が11月中旬に予定している年次総会で取締役会長を辞任することが発表され、それぞれ上昇した。ネットワーク機器メーカーのシスコ・システムズ(CSCO)はサーバーセキュリティソフトウエアメーカーのスプランク(SPLK)を1株につき現金で昨日引けの株価30%プレミアムとなる157ドルを支払い280億ドル規模で買収することで合意したと発表し、下落。スプランク(SPLK)は大幅高となった。
住宅建設会社のKBホームズ(KBH)は四半期決算で1株利益が予想を上回ったが、現四半期の売上総利益が減少する見通しが嫌気され、下落。同業のDRホートン(DHI)や不動産ウェブサイト運営のジロー・グループ(Z)などは8月中古住宅販売件数が予想外に減少したため住宅市場の減速懸念にそれぞれ下落した。半導体メーカーのブロードコム(AVGO)はアルファベット(GOOG)運営の検索会社グーグルがコスト削減のため人口知能(AI)チップの供給元から同社を除外することを検討しているとの報道が嫌気され、下落。農機具メーカーのディア(DE)はイリノイ工場での従業員削減計画が警戒され、下落した。
投資家の恐怖心理を示すVIX指数は17.01まで上昇し、ほぼ1カ月ぶり高水準となった。
(Horiko Capital Management LLC)
《ST》