話題株ピックアップ【昼刊】:SANKYO、日テレHD、イントループ

注目
2023年9月22日 11時39分

■SANKYO <6417>  7,573円  +1,000 円 (+15.2%) ストップ高買い気配   11:30現在  東証プライム 上昇率トップ

SANKYO<6417>は寄り付きから大量の買い注文に値がつかず、気配値のまま株価水準を切り上げ、1000円高はストップ高となる7573円でカイ気配に張り付いている。パチンコやパチスロなど遊技機の製造大手だが、足もとの業績は絶好調に推移しており、21日取引終了後にこれまで非開示だった24年3月期上期(23年4~9月)業績予想を発表、営業利益は前年同期比65%増の435億円と急拡大する見通しとなった。好業績を背景に株主還元も強化し、今期年間配当を従来計画の150円の倍額となる300円とすることも併せて発表した。これにより、配当利回りは前日終値換算で約4.6%と高水準。更に発行済み株式数の17.21%相当の1000万株、金額ベースで657億3000万円を上限とする自社株買いを実施(22日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT―3」で実施)することも発表、これらがサプライズとなり、投資マネーが集中する格好となった。

■日テレHD <9404>  1,557円  +182 円 (+13.2%) 一時ストップ高   11:30現在  東証プライム 上昇率2位

日本テレビホールディングス<9404>に物色人気集中。21日の取引終了後、傘下の日本テレビ放送網がアニメ制作会社スタジオジブリ(東京都小金井市)の株式を取得し、子会社化すると発表。これを好感した買いが膨らんでいる。株式譲渡実行日は10月6日。日本テレビ放送網はスタジオジブリ株の42.3%を握る筆頭株主になる。今後、役員を派遣してスタジオジブリの経営をサポートしていく。

■INTLOOP <9556>  6,530円  +320 円 (+5.2%)  11:30現在

INTLOOP<9556>が反発した。21日の取引終了後、同社とDX(デジタルトランスフォーメーション)のコンサルティング事業などを展開するシンプレクス(東京都港区)がそれぞれ、AI自動化テストツールを開発するアミフィアブル(同目黒区)に約2億円出資し、3社で業務提携を行うことで基本合意したと発表した。ソフトウェア開発でのコンサルティングやAI活用、エンジニアリング支援などで協業する。今後の事業展開を期待した買いが入ったようだ。シンプレクスはアミフィアブルのAI自動化テストツールの高度な改良に向けた技術的支援を担う。アミフィアブルは、開発現場で大きな負担となっている結合テスト用のシナリオ作成や、テストデータ生成機能の追加開発などの加速化を図る。両社に対しイントループは人材を供給。同ツールを用いたテスト専門人材の育成も目指す。

■ソフトバンクグループ <9984>  6,163円  -94 円 (-1.5%)  11:30現在

ソフトバンクグループ<9984>は4日続落した。21日の米国市場で、同社傘下の英半導体設計アーム・ホールディングス<ARM>が売られ、売出価格である51ドルを一時下回る場面があった。20日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を受け、金融市場では米連邦準備制度理事会(FRB)がタカ派的な姿勢を示したとの受け止めが広がっている。21日も米国市場では金利に上昇圧力が掛かり、グロース株を敬遠する傾向が強まった。半導体株への逆風が強まるなか、アーム株の下落を嫌気した売りがソフトバンクG株の重荷となっている。もっとも、ソフトバンクGの株価は日足のボリンジャーバンドのマイナス3シグマ近辺まで調整した後、押し目買いが入り下げ渋った。

■三菱UFJ <8306>  1,308円  -10 円 (-0.8%)  11:30現在

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が弱含みで推移しているほか、第一生命ホールディングス<8750>も売り優勢の展開。上昇基調を強める米長期金利に追随し、ここ国内10年債利回りも水準を切り上げていることで、メガバンクや大手生保株は運用環境の改善期待から買いを集めていたが、きょうの日銀金融政策決定会合を目前に思惑が錯綜している。会合後の植田日銀総裁の記者会見にマーケットの関心が高く、これまでの金融緩和路線の変更に向けた動きが意識されている。ただ一方で、直近の金融セクターの株価上昇はマイナス金利の解除を先取りして織り込んでいる部分もあり、目先利益確定売り圧力が顕在化する可能性もある。

■西松屋チェーン <7545>  1,611円  -9 円 (-0.6%)  11:30現在

西松屋チェーン<7545>が4日続落している。21日の取引終了後に発表した9月度(8月21日~9月20日)の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比5.9%減と5カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気されている。前年と比較して気温が高く推移したことで、秋物衣料の売上高が前年を下回った。なお、全店売上高は同2.1%減だった。

■セカンドX <5028>  1,362円  +258 円 (+23.4%) 一時ストップ高   11:30現在

セカンドサイトアナリティカ<5028>は急騰。21日の取引終了後、1対3の株式分割と自社株買いを発表した。株式の流動性向上の期待とともに、株主還元姿勢を評価した買いが入ったようだ。同社は10月12日を基準日として、13日付で1株を3株に分割する。株式分割後、取得総数80万株(株式分割後の自己株式を除く発行済み株式総数の9.56%に相当)、取得総額3億円を上限とする自社株買いを実施する。取得期間は同日から2024年10月12日まで。

■揚羽 <9330>  2,190円  +400 円 (+22.4%) ストップ高   11:30現在

21日に東証グロース市場に新規上場した揚羽<9330>が、前日に続きストップ高の2190円に買われている。同社は、人的資本経営に特化したブランディング支援サービスの提供が主な事業で、採用活動支援や企業ブランド力向上など目的に合わせた戦略を立て、Web制作やPR動画・冊子の作成などを手掛けている。上場初日は公開価格1400円を6.4%上回る1490円で初値をつけたが、23年9月期の営業利益予想が1億3500万円(前期比19.9%増)と好業績見通しであることや、初値と公開価格とのカイ離が小さく始まったこと、上場時の市場からの吸収額が7億円強と少なく時価総額も大きくないことなどから今後の値動きに対する期待感が強く、個人投資家を中心とした短期筋からの買いが殺到している。

■ネクシィーズグループ <4346>  837円  +59 円 (+7.6%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位

ネクシィーズグループ<4346>が6日ぶりに反発している。午前9時42分ごろ、23年9月期の連結業績予想について、最終利益を4億円から6億5000万円(前期比3.5倍)へ上方修正したことが好感されている。投資有価証券の一部を売却するのに伴い、投資有価証券売却益2億400万円を特別利益として計上することが要因としている。なお売上高は、コロナ禍からの回復に伴う設備投資需要や金融機関との提携と紹介の増加により、ネクシィーズ・ゼロ事業の受注が想定を上回るペースで推移していることや、電子メディア事業がタレントを起用した企業プロモーション支援プロジェクト「アクセルジャパン」を中心に好調に推移していることから190億円から210億円(同9.3%増)へ上方修正したが、インフレ対策として臨時の人件費を計上したことなどから営業利益は7億円(同83.0%増)の従来見通しを据え置いた。

■木徳神糧 <2700>  5,890円  +410 円 (+7.5%)  11:30現在

木徳神糧<2700>が急反発している。21日の取引終了後、23年12月期の連結業績予想について、営業利益を15億8000万円から20億円(前期比52.0%増)へ、純利益を11億円から13億5000万円(同30.1%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を30円から50円へ引き上げ年間配当予想を80円(前期60円)としたことが好感されている。売上高は1120億円(前期比7.0%増)の従来見通しを据え置いたものの、中期経営計画で掲げる事業拡大に向けた体制再構築で、構造改革を強力に推進したことがコスト削減につながったほか、米穀の国内仕入れで機動的かつ独自の調達を推進したことで競争優位性を高めたことが寄与する。また、取引先のニーズに対応した販売ができたことにより採算性も大きく向上しているという。

■ピアラ <7044>  426円  +28 円 (+7.0%) 一時ストップ高   11:30現在  東証プライム 上昇率5位

ピアラ<7044>が急反騰し一時ストップ高の478円に買われている。21日の取引終了後、5社共同の新規IPプロジェクト「らぶフォー」の製作委員会を立ち上げると発表しており、好材料視されている。「らぶフォー」は、「ポケモン」や「すとぷり」などへの多方面への楽曲提供や、メディアミックスコンテンツ「D4DJ」内ユニット「Merm4id」への楽曲提供及びプロデュースを手掛ける音楽プロデューサーである都田和志氏と、SHOWROOM(東京都渋谷区)の代表である前田裕二氏がタッグを組みスタートしたプロジェクト。ピアラ、SHOWROOMのほか、AOI Pro.(東京都中央区)、ポニーキャニオン(東京都港区)、エースクルー・エンタテインメント(東京都中央区)が参加しており、同社は強みであるマーケティング活動の相関分析が可能なツールPIALA Intelligenceを用いたマーケティング支援や「CYBER STAR」を利用したファンクラブ活動を担当する。

■キャピタルA <3965>  934円  +53 円 (+6.0%)  11:30現在

キャピタル・アセット・プランニング<3965>は全般軟調地合いに抗して大幅反発、年初来高値を更新した。生命保険会社向けに申し込みや見積書作成などのシステム開発を手掛けるほか、銀行や証券などの資産管理システムの育成も図っている。生保向け受託開発が好調で収益を牽引、足もとの業績は会社側の想定を大幅に上回って推移している。21日取引終了後、同社は23年9月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の2億円から3億円(前期は2億6000万円の赤字)に増額した。これを材料視する形で投資資金が流入している。

■トラースOP <6696>  361円  +20 円 (+5.9%)  11:30現在

トラース・オン・プロダクト<6696>が3日ぶりに急反発した。21日の取引終了後、流通小売店舗向けDX(デジタルトランスフォーメーション)製品「店舗の星」システムでの技術に関して特許を取得したと発表。今後のビジネスへの好影響から、買いが集まったようだ。ネット上に点在する消費者評価を集め、リアル店舗の商品にその評価を見える化する技術について、特許を取得した。今後、「店舗の星」を展開する予定の国において移行手続きを進めていく。

■VIX短先物 <1552>  665円  +36 円 (+5.7%)  11:30現在

国際のETF VIX短期先物指数<1552>が続伸。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時に上昇する特性を持つ。21日の米VIX指数は前日に比べ2.40(15.85%)ポイント高の17.54に上昇した。同日の米株式市場で、NYダウは370ドル安と3日続落。金融引き締め長期化が警戒されるなか、米10年債利回りが約16年ぶりの水準に上昇したことなどが警戒された。こうしたなか、VIX短先物は上昇している。

■BEENOS <3328>  1,616円  +86 円 (+5.6%)  11:30現在  東証プライム 上昇率7位

BEENOS<3328>が3日ぶりに反発している。同社は21日取引終了後、これまで未定としていた期末一括配当を前期比2円増配の27円にすると発表しており、これが好感されているようだ。同社は配当を通じた株主への利益還元を重要な経営課題と位置付けており、事業基盤の拡大と財務基盤の充実を進め、業績の変動に大きく影響されることなく長期的に安定した配当を継続することを基本としている。

●ストップ高銘柄

SANKYO <6417>  7,573円  +1,000 円 (+15.2%) ストップ高買い気配   11:30現在

など、2銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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