マイクロソフト、アップルはビングをグーグルとの交渉材料に使ったと主張
マイクロソフト<MSFT>の幹部は、「アップル<AAPL>のアイフォーンのデフォルト検索エンジンにアルファベット<GOOG>のグーグルではなく、ビングを使ってもらおうと何年も努力してきたが、アップルはビングに切り替えることを真剣に考えたことはなく、グーグルとの交渉の切り札としてビングを使うことで満足していた」と述べた。
ワシントンで行われている米当局によるグーグルに対する反トラスト法違反の裁判で、マイクロソフトの広告・ウェブサービス部門責任者であるパラキン氏は、「アップルはビングの存在によって、ビングよりも多くの利益を得ている」と証言している。マイクロソフトは2021年にもアップルとビングへの切り替えについて協議したが、進展はなかったという。
アップルは2003年以来、同社のサファリのデフォルト検索エンジンとしてグーグルを使用している。米司法省はこれと同様の取引によってグーグルがオンライン検索市場で独占的な立場を違法に維持していると主張。グーグルは米当局の主張を否定し、ユーザーがグーグルの検索エンジンを選ぶのはそれがベストだからだと反論している。
アップルがグーグルとの取引で稼ぐ正確な金額は非公開だが、米司法省は年間40億-70億ドルだと推計している。アップルの幹部は、米司法省の訴訟を含むあらゆる規制上の訴えにおいて、グーグルとの契約を支持し擁護することに合意したと証言した。