株価指数先物【引け後】 需給イベントのなかNTショートを巻き戻す動きに

市況
2023年9月29日 18時17分

大阪12月限

日経225先物 32020 +170 (+0.53%)

TOPIX先物 2333.5 -6.5 (-0.27%)

日経225先物(12月限)は前日比170円高の3万2020円で取引を終了。寄り付きは3万2020円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万1990円)にサヤ寄せする形で、買いが先行した。しかし、寄り付き直後に付けた3万2030円を高値に軟化し、現物の寄り付き時点で下げに転じた。日経平均株価の定期入れ替えに伴うリバランスや年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の株式配分比率の調整に伴う需給の影響なども警戒され、前場終盤にかけて一時3万1730円まで売られた。その後ランチタイムで買い戻しが入り、後場の取引開始直後には3万1930円と上昇に転じたものの、中盤にかけて再び軟化し、3万1710円まで下落する場面も見られた。しかし、終盤にかけて急速に切り返し、3万2000円を上回って終えた。

来週は名実ともに10月相場入りとなるなか、引けにかけてはショートカバーのほか、GPIFの株式配分比率に伴う売り需要に向かう形で新規の資金流入を見込んだロングが入ったようだ。ただし、3万2000円処では上値の重さもみられた。そのため、オプション権利行使価格の3万2000円を中心とした3万1750円から3万2250円辺りのレンジが意識されやすいだろう。

29日の米国市場では米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として重視する8月の米個人消費支出(PCE)が発表される。ナイトセッションではPCEの結果を受けた米国市場の動向に振られやすい。また、米議会で9月末までに新年度予算が成立しないと、政府機関の閉鎖につながる可能性がある。

そのほか、全米自動車労組(UAW)によるストが長期化していることで、米国経済への影響なども警戒されている。これら不安要因が解消してくると、アク抜け期待からロングに向かう可能性が高い一方で、長期化すれば積極的なロングは手控えられるため、しばらくは米国の動向を睨んだ展開を余儀なくされよう。

日経225先物は、ボリンジャーバンドの-1σ水準での攻防を見せている。弱含む局面では-2σが支持線として意識されるなか、バンドは若干ながら収斂してきており、3万2000円処での底堅さが意識されてくるようだと、25日、75日移動平均線が位置する3万2450円辺りまでレンジを切り上げる展開も想定しておきたい。

なお、NT倍率は先物中心限月で13.72倍に上昇した。リバランスの流れからバリュー株の持ち高調整の動きが強まり、相対的に弱い値動きが続いていた値がさハイテク株を買い戻す格好となり、NTショートの巻き戻しに向かわせた。今週は13.55倍まで低下し、1月以来の年初来安値を更新したが、下半期は修正の動きがみられるかが注目されそうだ。

手口面では、日経225先物は野村証券が2424枚、SMBC日興証券が1782枚、日産証券が1514枚、JPモルガン証券が802枚、auカブコム証券が730枚の買い越しに対して、シティグループ証券が2556枚、ソシエテジェネラル証券が2196枚、バークレイズ証券が1260枚、SBI証券が1202枚、モルガンMUFG証券が1163枚の売り越しだった。

TOPIX先物は、SMBC日興証券が3484枚、野村証券が2614枚、大和証券が1319枚、BNPパリバ証券が1204枚、SBI証券が592枚の買い越しに対して、バークレイズ証券が3268枚、ビーオブエー証券が1978枚、モルガンMUFG証券が1499枚、ソシエテジェネラル証券が1205枚、UBS証券が1105枚の売り越しだった。

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