NY株式:NYダウは74ドル安、金利高が上値を抑制
米国株式市場はまちまち。ダウ平均は74.15ドル安の33,433.35ドル、ナスダックは88.45ポイント高の13,307.77で取引を終了した。
追加利上げ観測が根強く長期金利上昇が警戒され、寄り付き後、下落。9月ISM製造業景況指数や製造業PMI改定値が予想を上回ったほか、連邦準備制度理事会(FRB)のボウマン理事が複数回の利上げの必要性に言及するなどFRB高官がタカ派姿勢を維持したため金利が一段と上昇し、10年債利回りが2007年来の高水準に達すると、ダウは売りが加速した。一方、ナスダックは押し目買いが目立ち、上昇に転じると、終日堅調に推移し、まちまちで終了。セクター別ではメディア・娯楽、ソフトウエア・サービスが上昇した一方で、公益事業が下落した。
半導体のエヌビディア(NVDA)は人工知能(AI)市場において重要な役割を占める同社の長期的な成長を期待し、アナリストが投資判断を引上げ、買われた。鉄鋼会社のユナイテッド・ステイツ・スチール(X)もアナリストが投資判断を引上げ、上昇。電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)は7-9月の出荷台数が約1年ぶりに減少し予想も下回ったが想定内であったほか、年間目標を維持したことが好感され、上昇した。
食品メーカーのケロッグはケラノバ(K)と、北米シリアル事業部門WKケロッグ(KLG)分離完了にともない取引が開始され、それぞれ下落。ディスカウント小売りのターゲット(TGT)、ダラー・ゼネラル(DG)、ダラー・ツリー(DLTR)はクレジット・デビットカードデータをもとに売り上げ低迷見通しに基づきアナリストが目標株価を引き下げたためそれぞれ下落した。
FRBのバー副議長はイベントで、十分な金融引き締め域に非常に近づいた可能性があるとの考えを示した。
(Horiko Capital Management LLC)
《ST》