話題株ピックアップ【夕刊】(2):ネクステージ、INPEX、ヤマハ発
■ネクステージ <3186> 2,049円 -164 円 (-7.4%) 本日終値 東証プライム 下落率7位
ネクステージ<3186>が大幅続落した。2日の取引終了後、23年11月期第3四半期累計(22年12月~23年8月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を下方修正した。最終利益の見通しは172億円から126億円(前期比9.3%減)に引き下げた。増益予想から一転して減益となる見込みとなり、嫌気されたようだ。売上高の見通しは5000億円から4600億円(同10.0%増)に引き下げた。ビッグモーター(東京都多摩市)の不正問題で中古車業界に対する批判的な見方が強まるなか、9月以降はネクステージに関しての一連の報道を受けて、同社店舗への来店客数が減少。中古車の販売が想定を下回る見込みとなった。一方、年間配当予想は32円を据え置いた。第3四半期累計の売上高は前年同期比20.7%増の3492億2300万円、最終利益は同0.9%減の102億3600万円だった。
■INPEX <1605> 2,080.5円 -144.5 円 (-6.5%) 本日終値
INPEX<1605>が大幅に3日続落。株価は一時、前日に比べ7%強の急落となった。石油資源開発<1662>も3日続落している。2日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の11月限が前週末比1.97ドル安の1バレル=88.82ドルに下落。米金融引き締め長期化により原油需要が減少することが警戒された。INPEXの株価は9月下旬には前年末比で一時、70%近く上昇したことから、利益確定売りも膨らんでいる様子だ。
■ヤマハ発動機 <7272> 3,732円 -211 円 (-5.4%) 本日終値
ヤマハ発動機<7272>が急反落した。SBI証券が2日、ヤマハ発の投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。米国の船外機需要のピークアウトが見込まれるなか、同社の船外機の受注が第3四半期(7~9月)以降、当初の想定を下回る可能性が出てきたもようだと指摘。半導体市場の回復遅れと中国景気の減速により、ロボティクス事業は来期も減益となる可能性が高いとみる。目標株価は4000円で据え置いた。
■ナガイレーベン <7447> 2,023円 -110 円 (-5.2%) 本日終値
ナガイレーベン<7447>が大幅安。2日の取引終了後に発表した23年8月期決算は、売上高が前の期比3.2%減の171億8100万円、営業利益が同8.5%減の46億400万円だった。続く24年8月期は小幅な増収増益を予想した。決算を通過し目先利益確定の売りが出たようだ。前期は、医療・介護を取り巻く環境がインフレ進行により急速に厳しさを増し、これが業績に逆風となった。今期は売上高が前期比3.6%増の178億円、営業利益が同0.2%増の46億1500万円の見通し。新ブランドの投入やラインアップの充実のほか、原価低減に向けた取り組みなどを進める。配当予想は前期比据え置きの60円とした。
■スズデン <7480> 2,139円 -75 円 (-3.4%) 本日終値
スズデン<7480>が反落した。同社はFA(ファクトリーオートメーション)向けの機器などを扱う技術商社。2日の取引終了後に発表した9月度の単体売上高は前年同月比26.6%減の44億7100万円となった。大幅な減収基調が継続し、事業環境の不透明感が意識されるなかにあって、配当利回りは5.3%台に上るものの押し目買い意欲は限られており、下値を探る展開となっている。
■エニマインド <5027> 880円 -30 円 (-3.3%) 本日終値
AnyMind Group<5027>が3日ぶりに反落。同社は9月25日に株式売り出しを発表したが、この日から売り出し価格決定期間に入っており警戒感が出ているようだ。既存株主による445万2200株とオーバーアロットメ ントによる上限66万7800株の売り出しを実施する。
■ワークマン <7564> 4,345円 -135 円 (-3.0%) 本日終値
ワークマン<7564>が7日続落し年初来安値を更新。2日の取引終了後に発表した9月度の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比6.0%減と3カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気されている。厳しい残暑の影響により、夏物は好調に推移したものの、秋冬物が衣料品を中心に前年を大幅に下回った。また、レインウェアやウインドブレーカー、ワーキングウェアなどの通年衣料も低調だった。なお、全店売上高は同1.9%減だった。
■武田薬品工業 <4502> 4,494円 -82 円 (-1.8%) 本日終値
武田薬品工業<4502>は冴えない。米国時間2日、肺がん治療薬「EXKIVITY(一般名モボセルチニブ)」に関し、米国での販売を自主的に中止すると発表した。24年3月期の業績予想については、今回の影響額を引き続き精査し、必要に応じて適切に見直すという。今後の収益に及ぼす影響を懸念した売りが株価の重荷となったようだ。モボセルチニブは21年に米食品医薬品局(FDA)から迅速承認を取得していたが、臨床第3相EXCLAIM-2検証試験で主要評価項目を達成することができず、承認を巡る検証データの要件を満たすことができなかった。武田は治験結果をもとに、FDAと議論をした結果、米国における今回の措置を決めた。モボセルチニブが承認されている他国でも、同様に自主的に販売を中止する方針を示している。
■コメリ <8218> 3,100円 -45 円 (-1.4%) 本日終値
コメリ<8218>が冴えない。2日の取引終了後に発表した9月度の月次動向で、既存店売上高が前年同月比3.4%減となり、2カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気されている。除草剤・刈払機などの雑草対策用品や秋のガーデニング・家庭菜園用品の販売が好調だったほか、行楽需要の高まりからカー用品・レジャー用品の販売も堅調に推移した。ただ、前年発生した台風による補修・防災需要の反動があり、補修・防災関連の販売が低調だったことが響いた。なお、全店売上高は同2.4%減だった。
株探ニュース