VIXと3カ月物VIXに着目 目先は下落も年末には反転シナリオも!=米国株
米大手銀のストラテジストはVIXと3カ月物VIXに着目している。VIXはS&P500の30日間のボラティリティ、3カ月物VIXは3カ月間のボラティリティを反映している指数。
3カ月物VIX÷VIXが1.0倍を下回るようなら売られ過ぎの状況と考えられているが、それは早ければ10月にも発生する可能性があるという。ただ逆に言えば、それは年末にかけての重要な上昇サインでもあると指摘している。
同ストラテジストは今年の米株式市場の先行きにまだ強気だ。ネガティブなニュースはあるものの最終的にはそれらを跳ねのけ、好調な年で終えると見ている。そのような年は過去にもいくつかあり、ユーロ債務危機と格闘した2012年、ブレグジット、トランプ前大統領当選の2016年、米中貿易戦争の2019年などを例に挙げている。
ただ、その一方で年末に向けて上昇する前に10月は更に下値を試すとも述べている。S&P500は先週、4325-4335の強いサポート水準をブレイクした。先週の金曜日には反発したものの、この水準で上値を抑えられている。このことは、以前サポートだった水準がレジスタンスに変化している可能性を示唆しているという。
S&P500は4200まで下落するリスクがさらに高まったと見ており、さらにその下のサポートは4114を挙げている。4200は200日線や6月のブレイクアウト・ポイント、フィボナッチ50%戻しなど複数の意識されるポイントが重なる。4114はフィボナッチ61.8%戻し。
*S&P500(NY時間2日終値)
4288.39(+0.34 +0.01%)
*VIX
スポット 17.61(+0.09 +0.51%)
3カ月物 18.62(+0.11 +0.59%)
3カ月物÷スポット=1.06倍
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美