ユーロ週間見通し:もみ合いか、ドル・円にらみの展開に
■下げ渋り、米インフレ緩和への期待残る
今週のユーロ・ドルは下げ渋り。ボウマン米連邦準備制度理事会(FRB)理事がインフレ制御のため数回の利上げが必要となる可能性に言及し、一時ユーロ売り・ドル買いが優勢となったが、欧州のサービス業PMI改定値の上方修正や米国のインフレ緩和期待は持続していることから、週後半はユーロ買い・米ドル売りの取引が活発となった。取引レンジ:1.0448ドル-1.0600ドル。
■もみ合いか、ECBは一段の引き締めには消極的
来週のユーロ・ドルはもみ合いか。欧州中央銀行(ECB)当局者からインフレ抑止の重要性が示されるものの、一段の引き締めには消極的な見解も聞かれている。一方、米連邦準備制度理事会(FRB)はタカ派的なスタンスを崩していないが、インフレ鈍化が想定されており、ユーロ売り・米ドル買いがただちに拡大する可能性は低いとみられる。
予想レンジ:1.0450ドル-1.0700ドル
■下げ渋り、リスク回避的な円買いは縮小
今週のユーロ・円は下げ渋り。米ドル高・円安の進行に連れて、ユーロ・円の取引でもユーロ買い・円売りが一時優勢となった。しかし、1ドル=150円突破で日本政府・日銀による円安是正介入への警戒感や、介入実施観測も浮上したことで円の買い戻しが急速に広がり、リスク選好的なユーロ買い・円売りの取引は縮小した。取引レンジ:154円46銭-158円48銭。
■もみ合いか、ドル・円にらみの展開に
来週のユーロ・円はもみ合いか。米金利上昇にともなうドル高・円安の進行に連れて、ユーロ・円の取引でも円売りが観測された。しかし、1ドル=150円超え後は日本政府・日銀による円安是正介入が実施される可能性があるため、新たなユーロ買い材料が提供されない場合、ユーロ・円は主に158円を挟んだ水準で推移か。
○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
予想レンジ:156円50銭-159円50銭
《FA》