10日の株式相場見通し=反発、中東情勢警戒も米株高受け買い優勢に
10日の東京株式市場は主力株をはじめ広範囲に買いが優勢となり、日経平均株価は反発する公算が大きい。前日の米国株市場では中東地域での地政学リスクの高まりを背景に朝方は売りが先行したもののその後は切り返す展開となった。FRBによる金融引き締め長期化への過度な懸念が後退するなか、NYダウ、ナスダック総合株価指数ともに続伸して引けている。イスラム組織ハマスによるイスラエルへの大規模な攻撃はイスラエル側の反撃と合わせ激化の様相をみせている。これが原油価格の高騰を招き、株式市場にとって重荷となっているが、この日は米債券市場が休場だったこともあって長期金利の動向に振り回されにくかった。ジェファーソンFRB副議長が9日に公開した講演の内容でハト派寄りの見解が示されたことが、全体相場にプラスに働いた。東京市場では週明け9日が祝日であったため3連休明けとなるが、前週末と合わせNYダウは2営業日合算で500ドル近く上昇していることで、日経平均もこれにキャッチアップする動きが見込まれる。ただ、3万円台前半で終始強調展開が予想されるものの、中東情勢を横にらみに米株価指数先物の値動きや為替の動向などに影響を受ける可能性もある。
9日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比197ドル07セント高の3万3604ドル65セントと続伸。ナスダック総合株価指数は同52.898ポイント高の1万3484.239だった。
日程面では、きょうは8月の国際収支、8月の特定サービス産業動態統計、9月の景気ウォッチャー調査など。海外では8月の米卸売在庫・売上高など。なお、台湾市場は休場。