前場に注目すべき3つのポイント~防衛関連やエネルギー株に短期資金が集中~
10日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■防衛関連やエネルギー株に短期資金が集中
■久光薬、2Q営業利益 70.9%増 83.96億円
■前場の注目材料:大規模戦闘、死者970人、イスラエル、ガザ侵攻観測
■防衛関連やエネルギー株に短期資金が集中
10日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まる相場展開が見込まれる。9日の米国市場は、中東の地政学的リスク上昇を警戒した売りが先行した。その後、米ダラス連銀のローガン総裁が長期債券利回りの上昇が利上げの必要性を弱める可能性を指摘したほか、米連邦準備制度理事会(FRB)のジェファーソン副議長は政策を慎重に進める余地があるとの発言を受けて金利高懸念が後退し、買戻しの動きが強まった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比235円高の31255円。円相場は1ドル148円40銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。6日の米国市場は、9月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比33万6000人増加し、予想を大幅に上回ったことから売りが先行したものの、米長期金利の低下を受けて買い戻す動きとなった。9日についても地政学リスクが警戒され売られたものの、その後はFRBの追加利上げ観測が和らいだことで買い戻しが強まっていたため、引き続き米金融政策への行方を睨んだ相場展開のなか、米経済指標の結果を見極めての相場展開が続きそうだ。
また、米国では朝方こそ地政学リスクへの警戒から売りが先行したものの、その後は買い戻す動きを見せていた。ただし、ハマスとイスラエルの戦闘が激しさを増しているなか、慎重姿勢は高まりやすいだろう。防衛関連株のほか、エネルギー供給への懸念から原油先物相場の上昇が見られており、エネルギー株などには短期的な資金が向かいやすいものの、ハイテクセクターなどへの売買は手控えられやすい。
日経平均はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から31000円を回復してくることになろうが、ハイテクセクターなどへの買い手控えから、戻りの鈍さが意識される可能性があり、ディフェンシブ株などへのリバランスが意識される。また、インデックスに絡んだ商いの影響を避けるなか、個人主体の売買は中小型株の一角に向かいやすいだろう。
■久光薬、2Q営業利益 70.9%増 83.96億円
久光薬<4530>が発表した2024年2月期第2四半期業績は、売上高が前年同期比12.3%増の669.77億円、営業利益は同70.9%増の83.96億円だった。海外市場で主力の貼り薬「サロンパス」など一般用医薬品が伸びた。医療用医薬品は貼り薬「ジクトルテープ」が腰痛症など整形疾患向けで伸びた。
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(33604.65、+197.07)
・ナスダック総合指数は上昇(13484.24、+52.90)
・シカゴ日経先物は上昇(31255、大阪比+235)
・米原油先物は上昇(86.38、+3.59)
・活発な自社株買い
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・酷暑避けた蚊、10月に活発化
・大規模戦闘、死者970人、イスラエル、ガザ侵攻観測
・高齢者の持久力低下傾向、スポーツ庁調査
・衆院の長崎補選、解散戦略に影響
・首相「自由なネット維持」中露などの遮断けん制
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 8月経常収支(予想:+2兆9720億円、7月:+2兆7717億円)
<海外>
・特になし
《ST》