利上げサイクル終了で、米10年債利回りはピーク付けた公算が大きいとの指摘も
米国債利回り(NY時間08:59)
2年債 4.978(-0.103)
10年債 4.692(-0.109)
30年債 4.883(-0.085)
期待インフレ率 2.326(+0.009)
※期待インフレ率は10年債で算出
前日のジェファーソンFRB副議長やローガン・ダラス連銀総裁といったFRB高官2名による発言はこれまでよりも慎重さを滲ませた内容となっていた。それを受けて一部からは、FRBの利上げサイクルが終了した可能性も見られる中で、米10年債利回りが新たに高水準を付ける展開は見込みにくいとの指摘が出ている。
ローガン・ダラス連銀総裁「利回り上昇が利上げの必要性を減らすかもしれない」と述べていたが、直近の利回りの急上昇とタイトな金融情勢が政策金利に関する彼らの判断に影響を与える可能性があるという。
短期金融市場では現在、11月FOMCでの据え置きの確率を84%、12月FOMCまででは70%で織り込む動きを見せている。最後の保険としての利上げリスクは残るものの、FRBの利上げサイクル終了の見方にほぼ沿った織り込み状況ではある。
地政学的な不透明感や、ここ数週間の急速な利回り上昇から、債券市場にショートカバー(利回り低下)が入る可能性もあり、利回りが高水準を更新する可能性は低いという。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美