生成AIは来年、「冷や水を浴びせられる」との指摘
アナリストが予測レポートで、生成AIは技術に関連したコスト上昇に伴い、来年には「冷や水を浴びせられることになる」と指摘している。生成AIは結局のところ過大評価され、運用コストが高過ぎることから、小規模開発者は困難に直面するという。
来年のAIは現実を直視することになるだろうとも予測している。技術にまつわる誇張が消えつつあること、AIの運用に必要なコストの上昇、そして、規制を求める声の高まりを、AIが差し迫った減速に直面する兆候として指摘した。
われわれはAIの将来を大いに支持しており、経済や社会全体に大きな影響を与え、生産性にとっても素晴らしいものだと考えている。しかし、今年の生成AIに関する誇大宣伝はあまりにも行き過ぎているという。
オープンAIのチャットGPT、グーグルのバード、アンソロピックのクロード、シンセシアのような生成AIモデルは、複雑な数学モデルを実行するための膨大なコンピューティングパワーに依存している。
企業はAIアプリを実行するために、高性能のチップを入手しなければならない。生成AIの場合、大企業も小規模の開発者も、エヌビディア<NVDA>が設計した高度なグラフィック・プロセッシング・ユニット(GPU)を使用することが多い。
また、アマゾン<AMZN>、アルファベット<GOOG>傘下のグーグル、アリババ<BABA>、メタ<META>、そして報道によればオープンAIを含む多くの企業が、AIプログラムを実行するための独自のAIチップを設計している。そのため、生成AIの導入と維持にかかるコストだけでも計り知れないという。
このような巨大IT企業がAIを導入するのは大いに結構だが、多くの組織や開発者にとっては、コストがかかり過ぎ、現実的ではないという。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美