買い一巡後の底堅さを見極め/オープニングコメント

市況
2023年10月11日 8時31分

11日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まる相場展開が見込まれる。10日の米国市場はNYダウが134ドル高、ナスダックは78ポイント高だった。中国が景気刺激策を検討しているとの報道を受けた期待感や金利先高観の後退から買い優勢の展開。アトランタ連銀のボスティック総裁は、これ以上の追加利上げが必要になるとは思わないと再表明し、債券利回りが一段と低下すると買いの勢いが強まった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比90円高の31820円。円相場は1ドル148円60銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時31970円まで買われる場面も見られており、節目の32000円が意識されやすいだろう。一方で、昨日の日経平均は750円超の大幅上昇を見せたこともあり、32000円に接近する局面においては、目先的な達成感につながる可能性がありそうだ。そのため、買い一巡後の底堅さを見極めたいところだろう。

また、米高官らのハト派発言から追加の利上げ観測は後退しているが、11日の米国市場では米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が公開されるほか、今週はPPIやCPIの発表を控えていることもあり、内容次第では利上げ観測が再び強まる可能性もあるだろう。そのため、売り方の持ち高調整に伴い買い戻しの動きは入りやすいものの、積極的な買いは入れづらい面はありそうだ。

中東情勢の緊迫については、米国での反応は限られたものの、リスク回避姿勢が強まる可能性もあることから、リバランス以外では持ち高を積極的に傾けてくる動きも期待しづらいところである。そのため、インデックスに絡んだ商いが中心になりやすいだろう。昨日はファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、アドバンテ<6857>などが日経平均をけん引する格好となった。リバランスの動きが強まるようだと、相対的に出遅れている日経平均型への買い戻しの動きに向かわせよう。

《AK》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.