12日の株式相場見通し=続伸、米金利低下で上値指向続く
12日の東京株式市場は幅広い銘柄にリスクを取る動きが優勢となり、日経平均株価は3日続伸し3万2000円台を回復しそうだ。前日の米国株市場はNYダウなど主要株価指数が揃って4日続伸と上値追い態勢を継続した。この日の朝方取引開始前に発表された9月の米生産者物価指数(PPI)は事前コンセンサスを上回ったものの、前月から伸びが減速したことで米長期金利が低下、株式市場の相対的な割高感が緩和された。米10年債利回りは一時4.5%台まで水準を切り下げる場面があった。最近はFRB高官による追加利上げに慎重な意見が相次ぎ、金融引き締め長期化への警戒感が後退している。ただ、9月の米消費者物価指数(CPI)の発表を翌日に控えるなか様子見ムードも拭い切れず、NYダウは途中下落に転じる場面もあった。東京市場では今週に入ってから日経平均株価が戻り足を強めており、きょうも米株高を受け上値指向が見込まれる。前日はプライム市場の値下がり銘柄数が全体の8割近くを占めるなど実質的には調整局面にあったが、きょうは個別株も値ごろ感を背景に買いが入りやすい。しかし、日経平均は3万2000円台に乗せた後は戻り売り圧力が意識され上値も重そうだ。
11日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比65ドル57セント高の3万3804ドル87セントと4日続伸。ナスダック総合株価指数は同96.833ポイント高の1万3659.677だった。
日程面では、きょうは8月の機械受注、9月の貸出・預金動向、9月の企業物価指数、9月のオフィス空室率など。海外では20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議(~13日)、9月の米消費者物価指数など。
最終更新日:2023年10月12日 08時28分