引き続きレーザーテックなど半導体関連に関心が集まりやすい/オープニングコメント

市況
2023年10月12日 8時32分

12日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まる相場展開が見込まれる。11日の米国市場はNYダウが65ドル高、ナスダックは96ポイント高だった。9月の生産者物価指数(PPI)の伸びが予想を上回ったほか、米連邦準備理事会(FRB)のボウマン理事がインフレ抑制で追加利上げの必要性を指摘し、タカ派姿勢を維持するなど高官の見解が分かれるなか、下落する場面も見られた。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では、インフレ抑制で高金利を当面維持していく必要性が強調されたが、政策を慎重に進める姿勢が示されたため下値も限定的となった。その後は米長期金利が連日で低下するなかで買い直される展開に。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比90円高の31990円。円相場は1ドル149円00銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢の展開で始まることになりそうだ。日経平均は昨日の上昇で節目の32000円を一時回復しており、いったんは達成感から利益確定の動きが意識されやすいだろう。ただし、昨日は指数インパクトの大きい値がさハイテク株などが日経平均をけん引した半面、バリュー株や中小型株への持ち高調整の動きが強まっており、東証プライムの値下がり数は7割を超えていた。日経平均は続伸となったが、全体としては神経質な相場展開である。

米長期金利が連日で低下するなか、これまで積み上がっていたバリュー株の持ち高調整に対して、相対的に低迷していたハイテク株などを買い直すといったリバランスの動きと考えられ、本日も昨日同様の需給が意識されやすいだろう。また、米国では9月の消費者物価指数(CPI)の発表が控えている。足もとではFRBによる追加利上げ観測は後退しているものの、CPIの結果次第では再び追加利上げへの警戒が高まる可能性もあることから、積極的な売買は手控えられやすく、持ち高調整にとどまりそうだ。

物色としてはレーザーテック<6920>など半導体関連に関心が集まりやすいだろう。また、ロシアのプーチン大統領はモスクワで開かれた会合で、OPECプラスの協調減産が続くとの見解を示したと報じられている。25年以降も原油の供給が制約されるとの考えを示唆した。中東情勢の緊迫の影響も警戒されているなか、原油高を意識したエネルギー株や防衛関連などが断続的に物色されよう。

《AK》

提供:フィスコ

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