ファーストリテや半導体株の動向に注目/オープニングコメント
13日の日本株市場は、売り一巡後は底堅さが意識されやすい相場展開が見込まれる。12日の米国市場はNYダウが173ドル安、ナスダックは85ポイント安だった。9月の米消費者物価指数(CPI)が予想を上回る伸びとなったため、高インフレ長期化への懸念から売りが先行した。その後、30年債入札の低調な結果を受けて金利が急伸すると相場は大きく下落する場面も見られた。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比370円安の32270円。円相場は1ドル149円70銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。ただし、日経平均は足元の強いリバランスの動きから心理的な抵抗線であった25日、75日線を捉えてきたこともあり、いったんは利食いが入りやすい水準だろう。また、米CPIに対する慎重姿勢も見られていたため、CPIの結果を受けた米株安に対する過度な失望はなさそうだ。
日経225先物はナイトセッションで32000円を割り込まなかったほか、終値では25日、75日線を上回っていることもあり、売り一巡後の底堅さが意識されそうだ。また、米国では半導体株の一角が買われていたほか、国内ではファーストリテ<9983>の予想を上回る今期計画が材料視されやすいため、指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均をけん引する流れは続きそうである。
また、日経平均は昨日までの上昇で一目均衡表の雲上限を捉えてきた。いったんは雲に跳ね返される格好になりそうだが、雲の薄いところであり、来週には雲のねじれが起きるため、トレンドが出やすいタイミングとなる。そのため、週末要因もあって持ち高調整の動きが入りやすいだろうが、引き続きバリュー株からグロース株へのリバランスの流れは継続しそうである。
《AK》