地政学リスクを警戒した持ち高調整/オープニングコメント

市況
2023年10月16日 8時31分

16日の日本株市場は、売り一巡後はこう着感の強い相場展開が見込まれる。13日の米国市場はNYダウが39ドル高、ナスダックは166ポイント安だった。JPモルガンやシティの予想を上回る決算を手掛かりに買い先行で始まった。その後、10月ミシガン大学消費者信頼感指数の悪化を嫌気した売りに押され、NYダウは上げ幅を縮めた。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比365円安の31885円。円相場は1ドル149円60銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで節目の32000円を割り込んだことから、先週の大幅なリバウンドに対する反動が警戒されそうだ。ミシガン大学消費者信頼感指数では1年先のインフレ期待が予想を上回ったことからインフレ懸念が再燃したほか、中東情勢の緊迫化によってNY原油先物相場が大幅に上昇したことも重荷となった。特にJPモルガンの決算評価も買い一巡後は上げ幅を縮めていたこともあり、中東情勢への警戒が重荷となっているようだ。

そのため地政学リスクを警戒した持ち高調整の流れが継続する可能性があることから、積極的な売買は手控えられそうだ。国内においても先週末には決算や業績修正が多数発表されていた。上方修正などポジティブな内容の企業へは個別での資金流入が見込まれるものの、反対に利益確定に向かわせるようだと、より持ち高圧縮に向かわせる可能性がある。

先週末の取引終了後に決算を発表したところでは、高島屋<8233>、メタリアル<6182>、サーバーワークス<4434>、ローソン<2651>、エーアイ<4388>、良品計画<7453>などが評価されそうだが、反応が限られるようだと持ち高調整の動きが強まりそうだ。また、先週はレーザーテック<6920>が連日で売買代金トップとなるなど資金が集中していた。本日は売りが先行することになろうが、売り一巡後の底堅さを見極め、相場全体のセンチメントを確認することになりそうだ。

《AK》

提供:フィスコ

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