NY株式:NYダウは332ドル安、長期金利上昇や中東情勢緊迫化を警戒
米国株式市場は下落。ダウ平均は332.57ドル安の33,665.08ドル、ナスダックは219.44ポイント安の13,314.30で取引を終了した。
中東情勢の緊迫化を警戒した売りに寄り付き後、下落。さらに、原油高が警戒されたほか、連邦準備制度理事会(FRB)が公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)で国内経済の底堅さが再確認されたため長期金利が一段と上昇し、ハイテクを中心にさらに売られた。終日軟調に推移し、終盤にかけて、主要株式指数は下げ幅を拡大し、終了。セクター別では家庭・パーソナル用品が上昇した一方で、自動車・自動車部品が大きく下落した。
消費財メーカーのプロクター・アンド・ギャンブル(PG)は四半期決算で、値上げが奏功し需要の鈍化を相殺したため1株利益が前年比33.6%増益、さらに予想も上回ったため買われた。ヘルスケア製品メーカーのアボットラボラトリーズ(ABT)は第3四半期決算で純売上がアナリスト予想を上回り、上昇。地銀のファースト・ホライゾン(FHN)は第3四半期決算で通期見通しを再確認したため安心感に堅調に推移した。
一方で、同業のシチズンズ・フィナンシャル・グループ(CFG)は四半期決算で1株利益が前年比減益で、予想を下回った結果が嫌気され、下落。また、金融のモルガン・スタンレー(MS)も第3四半期決算で投資銀行部門やウェルスマネジメント部門が不振で減益を発表し、失望感から売られた。
動画配信のネットフリックス(NFLX)は取り引き終了後に四半期決算を発表。1株利益や有料会員数の伸びが予想を上回り、時間外取引で買われている。一方、電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)は調整後の1株利益が予想を下回り、売られた。
(Horiko Capital Management LLC)
《ST》