GMが決算受け小幅高 ストで通期見通しの公表見送る ピックアップEVの工場開設を1年延期=米国株個別

材料
2023年10月24日 23時07分

(NY時間09:54)

GM<GM> 29.36(+0.14 +0.48%)

GM<GM>が小幅高。取引開始前に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。米国内での販売台数が81万台と予想の79万台を上回った。予想を上回る第3四半期ではあるが、労使交渉がいまだ解決に至らない中で、通期の見通し公表を見送った。これまでの予想も撤回。

ストライキが市場シェアを拡大した好調な1年に影を落としたが、同社は第3四半期にストライキによる2億ドルの損失計上にもかかわらず、予想は上回った。同社は今後、ストライキによって1週間に2億ドルの損失が出ると予想している。

バーラCEOは株主宛ての書簡で「北米で8-10%の利益率目標を維持できる取引が必要だ」と述べたうえで、「持続不可能なほどの高コストを受け入れることは、われわれの将来と従業員の雇用を危険にさらすことになり、自身がすべきことではない」と述べた。また、ジェイコブソンCFOは、ストライキのコストは現在までに約8億ドルに達していることを明らかにした。

同社はまた、プラグインの販売台数が伸び悩んでいるため、電気自動車(EV)事業に関する計画を延期すると発表。ミシガン州オリオンでのピックアップEVの工場開設を2025年後半まで1年延期すると発表した。これにより、2024年から2025年にかけての設備投資が15億ドル遅れることになると上記CFOは述べている。これは、来年40万台のEVを販売するという目標が実現しないことを意味する。

同社はデトロイトの工場でシボレー・シルバラードとGMCシエラのEV、そして、ハマーのEVの生産は続けるが、市場の需要をよりよく理解し、収益性を高める改良を行うまで新たな生産は行わないという。

なお、労働組合との合意が批准されれば、2024年に向けて新たなガイダンスを発表する予定だとしている。

(7-9月・第3四半期)

・1株利益(調整後):2.28ドル(予想:1.84ドル)

・売上高:441.3億ドル(予想:432.5億ドル)

自動車:405.0億ドル(予想:395.6億ドル)

金融:36.4億ドル(予想:33.7億ドル)

クルーズ:2500万ドル(予想:4590万ドル)

・北米EBIT(調整後):35.3億ドル(予想:31.8億ドル)

・自動車FCF:49.1億ドル

(通期見通し)

取り下げ

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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