話題株ピックアップ【夕刊】(1):野村マイクロ、ラクス、シマノ

注目
2023年10月25日 15時13分

■野村マイクロ <6254>  6,920円  +1,000 円 (+16.9%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ

野村マイクロ・サイエンス<6254>は急騰。24日の取引終了後に24年3月期業績予想の上方修正を発表。売上高を580億円から720億円(前期比45.2%増)へ、営業利益を70億円から96億5000万円(同47.3%増)へ大幅に引き上げており、これを好感した買いが膨らんだ。水処理装置やメンテナンスの受注が堅調だったことや、受注済み案件の工事が想定以上に進捗したことが寄与する。

■北洋銀行 <8524>  381円  +16 円 (+4.4%)  本日終値

北洋銀行<8524>が反発した。24日の取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結業績に関し、純利益が従来の予想の50億円から66億円(前年同期比12.1%減)に上振れして着地したようだと発表し、好感されたようだ。経常収益は650億円(同1.1%増)と、計画の628億円を上回る格好となった。想定以上に経費が減少した。通期の業績予想については、経済動向などの見通しを見極めたうえで、11月13日に予定する第2四半期決算発表時に改めて公表するという。

■ラクス <3923>  1,838円  +71.5 円 (+4.1%)  本日終値

ラクス<3923>が大幅続伸。24日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、売上高が従来予想の174億8500万円から176億6200万円(前年同期比38.7%増)へ、営業利益が13億5500万円から17億1800万円(同2.5倍)へ、純利益が8億7800万円から12億800万円(同2.9倍)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。クラウド事業の主力サービスである「楽楽精算」「楽楽明細」の新規受注が好調だったことに加えて、人件費、広告宣伝費、外注費など各種費用が想定を下回ったことが要因としている。

■シマノ <7309>  21,310円  +810 円 (+4.0%)  本日終値

シマノ<7309>が大幅続伸。24日の取引終了後、23年12月期の連結業績予想について、売上高を4500億円から4620億円(前期比26.5%減)へ、営業利益を700億円から770億円(同54.5%減)へ上方修正したことが好感された。春先の天候不順による注文見直しが想定していた水準を下回ったことが寄与する。ただ、一部製品を対象とした無償点検プログラム実施による無償点検及び無償交換に伴う費用の引き当てを、第3四半期累計(1~9月)決算で無償点検関連費用として特別損失に計上したことから純利益は690億円から660億円(同48.5%減)へ下方修正した。同時に発表した第3四半期累計決算は、売上高3752億6400万円(前年同期比19.8%減)、営業利益720億8600万円(同43.0%減)、純利益601億6900万円(同47.0%減)だった。自転車、釣具への需要が引き続き弱含みで推移したことが響いた。

■パイオラックス <5988>  2,224円  +78 円 (+3.6%)  本日終値

パイオラックス<5988>が後場急上昇。午後1時ごろ、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、売上高が従来予想の305億円から309億円(前年同期比11.5%増)へ、営業利益が16億円から18億円(同9.0%増)へ、純利益が15億円から19億円(同32.0%増)へ上振れ、減益予想から一転して営業増益で着地したと発表したことが好感された。自動車業界における半導体の影響が徐々に緩和し、国内向けの販売が計画よりも増加する見込みであることに加えて、グローバルに進めている経費削減などの合理化活動の推進が奏功した。

■ロート製薬 <4527>  3,570円  +106 円 (+3.1%)  本日終値

ロート製薬<4527>が4日続伸。SMBC日興証券が24日付で投資評価「1(アウトパフォーム)」、目標株価5100円で新規にカバレッジを開始したことが材料視された。同証券によると、機能・成分訴求の深化で国内外の市場シェア拡大できる有望株と評価。国内化粧品市場の更なるシェア拡大や中価格帯カテゴリーへの進出、海外の成長の継続性が確認されれば、化粧品メーカー平均を上回るバリュエーションへ切り上がるだろうとみている。

■ウイングアーク1st <4432>  2,672円  +65 円 (+2.5%)  本日終値

ウイングアーク1st<4432>が4日ぶりに反発。午前11時ごろ、10月11日に東京証券取引所が開設したカーボン・クレジット市場のインボイス制度対応にあたり、電子帳票プラットフォーム「invoiceAgent」とクラウド帳票サービス「SVF Cloud」が採用されたと発表しており、好材料視された。採用にあたっては、帳票市場におけるシェアの高さや豊富な導入実績、またAPI機能など他システムとの柔軟な連携などが評価されたという。これにより同市場の決済において、市場参加者に対して適格請求書及び精算書の交付を行うとしている。

■雪印メグミルク <2270>  2,301円  +56 円 (+2.5%)  本日終値

雪印メグミルク<2270>が大幅反発。24日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、営業利益を140億円から182億円(前期比39.4%増)へ、純利益を95億円から122億円(同33.6%増)へ上方修正したことが好感された。売上高は6160億円(同5.4%増)の従来見通しを据え置いたものの、前年来実施している価格改定が着実に浸透していることによる販売単価差のプラス効果に加え、エネルギーをはじめとするコストの上昇幅が想定したレベルを下回っていることが利益を押し上げる。

■アイル <3854>  3,675円  +75 円 (+2.1%)  本日終値

アイル<3854>が続伸。24日の取引終了後、販売・在庫管理システム「アラジンオフィス」が、アール・アンド・エー・シー(東京都中央区)が提供する債権管理・入金消込システム「V-ONEクラウド」と連携したと発表しており、好材料視された。今回の連携により、「アラジンオフィス」内の取引先マスタのデータを「V-ONEクラウド」へ取り込むことが可能になるほか、売り上げを計上した請求データの連携や入金消込の結果データの連携などが行えるようになるという。

■三菱UFJ <8306>  1,238.5円  +23 円 (+1.9%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクはやや買い優勢も、前日終値近辺で上値の重い展開。米長期金利が足もとで上昇一服となっており、前日は10年債利回りが4.82%台まで低下し、米国の大手金融株には風向きが悪くなっている。一方、国内でも10年債利回りが0.8%台でもみ合っており、ひと頃の金利上昇を手掛かり材料とする買いは足もとでは沈静化している。ただ、メガバンクは前週後半から下値模索の動きにあったことで値ごろ感も生じており、中期的には国内金利の上昇が想定されることで押し目買いを誘っている。

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