話題株ピックアップ【夕刊】(3):ベイシス、アクアライン、イーロジット

注目
2023年10月25日 15時21分

■コメリ <8218>  2,953円  -117 円 (-3.8%)  本日終値  東証プライム 下落率10位

コメリ<8218>が続落し、3000円の大台を下回った。24日の取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を下方修正した。営業収益はこれまでの予想の3860億円から、前期比微増の3795億円に見通しを引き下げた。最終利益予想は173億円から、同20.5%減の136億円に見直した。増益予想から一転して減益を予想する形となり、ネガティブ視されたようだ。4~6月期は天候不順の影響を受け、ガーデニングや家庭菜園に関連する商品や農家向けの資材の販売が低調だったほか、7~9月期は猛暑の影響で、屋外作業や園芸農薬などの販売が落ち込んだ。原材料やエネルギー価格の高止まりと、円安の長期化もあって、売上総利益率が想定を下回った。9月中間期の営業収益は前年同期比1.8%減の1942億7700万円、最終利益は同18.2%減の92億4200万円だった。

■ニデック <6594>  5,830円  -165 円 (-2.8%)  本日終値

ニデック<6594>は強弱観対立のなかも売り優勢。前日は10%を大きく上回る急落で年初来安値を一気に更新する波乱展開となり、マーケットでも注目を浴びていた。24年3月期第2四半期(23年4~9月)決算は最終利益が前年同期比22%増の1060億8100万円と同期間として過去最高を更新したものの、事前にほぼ織り込まれていたことと、EV向け駆動装置の販売見通し下方修正が売り材料視された。ただ、空売りなどの戦略的な売り圧力も観測され、足もとで株価は下げ過ぎとみた向きの悪目買いを誘っている。売買代金も増勢が顕著で、目先の同社株の値動きにマーケットの関心が高まっている。

■三菱自動車工業 <7211>  511.3円  -11.1 円 (-2.1%)  本日終値

三菱自動車工業<7211>は朝高後に軟化。24日の取引終了後、仏ルノーグループのEV・ソフトウェア新会社アンペアへの出資を決定したと発表した。アンペアとの協業を通じて、電動車開発の更なる強化とEVラインアップの拡充を目指すとしており、これを手掛かりに朝方買われる場面があった。あわせて、中国事業の構造改革を進める方針を発表。中国での現地生産を終了するほか、三菱商事<8058>と中国自動車メーカーの広州汽車集団との合弁会社について三菱商、三菱自両社の持ち分を広州汽車に譲渡するという。構造改革関連費用243億円は既に通期予想に一定程度織り込んでいるという。

■不二家 <2211>  2,433円  -26 円 (-1.1%)  本日終値

不二家<2211>が冴えない。24日の取引終了後、23年12月期第3四半期累計(1~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を修正した。最終利益の見通しはこれまでの24億円から14億円(前期比58.5%減)に引き下げたことが株価の重荷となったようだ。売上高予想は据え置いた。7~9月期は単体で洋菓子事業やレストラン事業が順調だった半面、製菓事業では価格改定品が低調で猛暑も響いた。原材料価格の高騰や製菓事業での大袋製品の販売減、洋菓子事業での在庫抑制による生産高の減少も、利益を押し下げる要因となった。1~9月期の売上高は前年同期比4.4%増の752億800万円、最終損益は9000万円の赤字(前年同期は20億2800万円の黒字)だった。

■ナフコ <2790>  1,860円  -20 円 (-1.1%)  本日終値

ナフコ<2790>が続落。24日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、売上高を2010億円から2000億円(前期比1.1%減)へ、営業利益を94億5000万円から70億円(同24.1%減)へ、純利益を57億7000万円から41億2000万円(同26.9%減)へ下方修正したことが嫌気された。天候不順や物価上昇による消費の減速懸念などの影響で売上高が計画を下回っていることに加えて、円安の進行、原材料費の高騰、価格競争などで売上総利益が計画未達となっていることが要因としている。

■ベイシス <4068>  1,763円  +300 円 (+20.5%) ストップ高   本日終値

ベイシス<4068>がストップ高。24日の取引終了後に中期経営計画を発表。最終年度である26年6月期に売上高96億1200万円(24年6月期予想65億4900万円)、EBITDA7億5300万円(同1億8900万円)を目指すとしたことから、意欲的な中計との評価から買われたようだ。祖業であるモバイルエンジニアリングサービス以外の柱を創り、育てる期間と位置づけ、IoT分野及びITインフラ分野への事業拡大やM&A実施を進めるとしている。

■アクアライン <6173>  575円  +80 円 (+16.2%) ストップ高   本日終値

アクアライン<6173>が急騰。24日の取引終了後、クシム<2345>の連結子会社で投融資事業を手掛けるクシムインサイトと、アクアラインの同業で水回りサービスを展開するイースマイル(大阪市中央区)を割当先とする第三者割当増資を実施し、手取り概算で約3億3000万円を調達すると発表した。イースマイルとは資本・業務提携契約も締結する。財務体質の改善と、イースマイルとの協業による業績回復を期待した買いが集まったようだ。調達した資金は2024年2月までに、運転資金などに充当する予定。第三者割当増資後、クシムインサイトの持ち株比率は18.90%、イースマイルは0.88%となる。

■イー・ロジット <9327>  722円  +100 円 (+16.1%) ストップ高   本日終値

イー・ロジット<9327>は高い。東京証券取引所が24日の取引終了後、信用取引による新規の売り付け及び買い付けに係る委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)とする信用取引の臨時措置を25日売買分から解除すると発表。また、日本証券金融も25日から貸借取引自己取引分及び非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分に係る銘柄別増担保金徴収措置を解除すると発表しており、取引負担の減少で短期資金の流入が再び活発化するとの思惑から買われたようだ。

■サイエンスアーツ <4412>  576円  +60 円 (+11.6%) 一時ストップ高   本日終値

サイエンスアーツ<4412>が大幅続伸。24日、同社が提供するデスクレスワーカー向けのコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom(バディコム)」に関し、良品計画<7453>が展開する無印良品の直営店およそ500店舗において、ブルートゥース(近距離無線通信)マイクとセットで導入されたと発表。これを手掛かり視した買いが集まったようだ。良品計画は店舗の業務改善やコミュニケーションの円滑化を目的に、2020年10月からバディコムを導入。23年2月からは、バディコム専用のブルートゥースマイクと専用充電ステーションも順次導入し、23年9月現在で直営店約500店舗のスタッフが利用しているという。サイエンスAによると今後、良品計画では出店に伴ってバディコムが導入される予定だとしている。

■リックス <7525>  3,205円  +185 円 (+6.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位

リックス<7525>は大幅続伸。24日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、売上高を471億円から475億円(前期比5.0%増)へ、営業利益を34億4000万円から35億6000万円(同7.0%増)へ、純利益を24億3000万円から26億9000万円(同2.6%減)へ上方修正し、あわせて中間・期末各60円の年120円としていた配当予想を中間70円・期末63円の年133円としたことが好感された。自動車及びゴム・タイヤセグメントの売り上げが順調に推移したほか、円安に伴う為替差益も後押しし、上期業績が計画を上回って着地したことが要因としている。

■石塚硝子 <5204>  3,115円  +502 円 (+19.2%) ストップ高   本日終値

石塚硝子<5204>が急騰。25日、24年3月期第2四半期累計(3月21日~9月20日)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を修正した。最終利益の見通しを12億円から30億円(前期比12倍)に引き上げた。更に、年間配当予想を10円増額して50円(同15円増配)に見直しており、これらをポジティブ視した買いを誘った。円安やコスト低減の施策、価格改定の効果を織り込んだ。今期の売上高の見通しは据え置いた。第2四半期累計の売上高は前年同期比1.5%増の298億5500万円、最終利益は同20倍の24億6100万円だった。

●ストップ高銘柄

マリオン <3494>  1,750円  +300 円 (+20.7%) ストップ高   本日終値

東京機械製作所 <6335>  516円  +80 円 (+18.4%) ストップ高   本日終値

シャノン <3976>  534円  +80 円 (+17.6%) ストップ高   本日終値

など、8銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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