本日注目すべき【好決算】銘柄 アーレスティ、山パン、弁護士COM (25日大引け後 発表分)
10月25日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。
アーレスティ <5852> [東証P] ★上期経常を9倍上方修正、通期も増額、配当も5円増額
◆24年3月期上期(4-9月)の連結経常損益を従来予想の1億円の黒字→9億円の黒字(前年同期は8.2億円の赤字)に9.0倍上方修正。半導体供給不足の緩和を背景に国内と北米でダイカスト事業の受注量が回復したことに加え、エネルギー価格高騰分の販売価格への転嫁が進捗したことが寄与。円安による為替差益の増加も利益を大きく押し上げた。
上期業績の好調に伴い、通期の同利益も従来予想の16億円→22億円に37.5%上方修正。増益率が17倍→23倍に拡大する見通しとなった。
併せて、上期配当を従来計画の5円→10円(前年同期は5円)に大幅増額し、年間配当は20円になる。
山パン <2212> [東証P] ★1-9月期(3Q累計)経常が55%増益で着地
◆23年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結経常利益は前年同期比55.3%増の308億円に拡大して着地。低価格帯品の品揃え強化などで主力の菓子パンを中心に販売が好調だったうえ、値上げ効果も収益を押し上げた。また、デイリーヤマザキを展開する流通事業の損失が縮小したことも大幅増益に貢献した。
通期計画の380億円に対する進捗率は81.1%に達しており、業績上振れが期待される。
特殊電極 <3437> [東証S] ★今期配当を53円増額修正
◆24年3月期の年間配当を従来計画の36円→89円(前期は46円)に大幅増額修正した。配当方針を変更し、配当金額の目標をDOE(連結株主資本配当率)2%と定めたことが増額の背景。
共和レ <3553> [東証S] ★今期経常を86%上方修正
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の10.5億円→19.5億円に85.7%上方修正。増益率が77.7%増→3.3倍に拡大する見通しとなった。国内自動車メーカーの受注増加に加え、円安による輸出採算の改善や原材料・燃料の値上がりが想定を下回ることが上振れの要因。低迷が長期化している中国自動車市場で直近の受注状況に一時的な回復が見られたことなども反映した。
さくらKCS <4761> [東証S] ★今期経常を一転6%増益に上方修正
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の9億円→11億円に22.2%上方修正。従来の13.3%減益予想から一転して6.0%増益見通しとなった。売上高が計画通りに推移するなか、不採算案件の抑制などで利益率が向上することが上振れの要因。
横河ブHD <5911> [東証P] ★上期経常を19%上方修正
◆24年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の62億円→74億円に19.4%上方修正。増益率が47.4%増→75.9%増に拡大する見通しとなった。橋梁事業とエンジニアリング関連事業の手持ち工事が順調に推移し、売上高が計画を上回ったことが寄与。システム建築を中心にエンジニアリング関連事業で採算改善が進んだことも上振れに貢献した。
弁護士COM <6027> [東証G] ★上期経常が47%増益で着地
◆24年3月期上期(4-9月)の経常利益(非連結)は前年同期比47.2%増の5.5億円に拡大して着地。クラウド型電子契約サービス「クラウドサイン」で契約送信件数が順調に増加し、リカーリング(継続課金)売り上げが大きく伸びたことが寄与。
併せて、千葉県が電子契約サービス導入で「クラウドサイン」を利用開始すると発表。
オルガノ <6368> [東証P] ★今期経常を一転29%増益・最高益に上方修正、配当も16円増額
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の160億円→207億円に29.4%上方修正。従来の0.1%減益予想から一転して29.2%増益を見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。水処理エンジニアリング事業で電子産業分野を中心に大型プラント案件の利益率が改善することに加え、ソリューション事業や機能商品事業が好調に推移していることが上振れの要因。
併せて、年間配当を従来計画の66円→82円(前期は62円)に増額修正した。
アマノ <6436> [東証P] ★上期経常を25%上方修正・4期ぶり最高益、配当も5円増額
◆24年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の69億円→86億円に24.6%上方修正。増益率が10.5%増→37.7%増に拡大し、4期ぶりに上期の過去最高益を更新する見通しとなった。脱コロナを背景にパーキングシステムが大幅に伸長し、クリーンシステムでは清掃ロボットが増勢だった。また、円安を追い風に欧州の情報システムやアジアのパーキングシステムが好調に推移したほか、原価低減効果も上振れに貢献した。
併せて、上期配当を従来計画の35円→40円(前年同期は30円)に増額し、年間配当は120円になる。
Tホライゾン <6629> [東証S] ★上期経常は黒字浮上・通期計画を超過
◆24年3月期上期(4-9月)の連結経常損益は6億8000万円の黒字(前年同期は3億0400万円の赤字)に浮上して着地。半導体不足の緩和を背景に業務用車載機器の出荷が進んだほか、東南アジアで展開するサイバーセキュリティ事業で企業や政府関連施設の大口受注を獲得したことが寄与。経費削減の進展に加え、円安による為替差益4.8億円を計上したことも利益を大きく押し上げた。
通期計画の6億円をすでに上回っており、業績上振れが期待される。
共同印 <7914> [東証P] ★上期経常を53%上方修正
◆24年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の4.5億円→6.9億円に53.3%上方修正。増益率が9.4倍→14倍に拡大する見通しとなった。アフターコロナの旺盛な旅客需要を捉え、乗車券などの交通系製品が伸長したことが寄与。エネルギーコストが想定を下回ったことや継続的な価格転嫁活動の実施も上振れの要因となった。
櫻島埠頭 <9353> [東証S] ★上期経常を67%上方修正
◆24年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の1億円→1億6700万円に67.0%上方修正。増益率が8.7%増→81.5%増に拡大する見通しとなった。液体貨物でタンク運営にかかる特別作業料を収受したことに加え、ばら貨物で一部貨物の荷動きが前倒しで推移したことなどが上振れの要因となった。
日本空港ビル <9706> [東証P] ★今期経常を34%上方修正・5期ぶり最高益、配当も18円増額
◆24年3月期の連結経常損益を従来予想の170億円の黒字→228億円の黒字(前期は120億円の赤字)に34.1%上方修正し、5期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。中国人を含む訪日外国人旅客数が増加するなか、商品売上高や施設利用料収入が伸びることが収益を押し上げる。
業績好調に伴い、年間配当を従来計画の32円→50円(前期は16円)に大幅増額した。
株探ニュース